フクシマの”希望の牧場”へ―戸田みどりの新作展が開催

2017年02月10日 16:29 カテゴリ:最新のニュース

 

《見捨てられた牛Ⅱ》162.1×193.9cm

 

2月27日より、日本画家・戸田みどりの新作展が銀座井上画廊で開かれる。

 

戸田は1949年三重県生まれ。92年、第10回上野の森美術館大賞展で絵画大賞を受賞。その後も国内外で発表を重ね、近年ではアメリカ・ロチェスターとカナダ・トロントで企画展を開催した。

 

長年「水」をテーマとしてきた戸田は、震災後の原発事故でその「水」が汚染されたことを機に、福島を題材としはじめる。一昨年訪れたのは警戒区域の浪江町。殺処分を命じられた牛たちが生き続ける”希望の牧場”に、泊まり込みで取材した。そこで出会ったのは、牛を守り続けている牛飼いと、被ばくしながらも力強く生きる牛たち。《見捨てられた牛Ⅱ》では牛の静かな表情と「聖者のような」優しい瞳を捉え、《赤い牛》では赤を用いて怒りの感情を画面に滲ませた。

 

そのほか、故郷・楢葉町にいまだ戻れない子どもたちの横顔を捉えた作品も展示。130号の大作3点を含む、約15点を出品する。戸田の絵を通し、福島に生きる命を見つめたい。

 

《赤い牛》53.0×40.9cm

 

《見捨てられた牛Ⅰ》100.0×116.7cm

《見捨てられた牛Ⅰ》100.0×116.7cm

 

【展覧会】戸田みどり展 見捨てられた牛―フクシマより―
【会期】2017年2月27日(月)~3月4日(土)
【会場】銀座井上画廊(東京都中央区銀座3‐5‐6 井上商会ビル3F)
【TEL】03‐3562‐1911
【休廊】無休
【開廊】11:00~19:00 ※初日13時より、最終日は18時閉廊
【料金】無料

 

【関連リンク】戸田みどり

「希望の牧場・ふくしま」の公式ブログ

 


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