国立新美術館と森美術館

国立新美術館、森美術館、国際交流基金アジアセンターは2017年夏に展覧会(※)を共同開催するのに向けて、プレイベントの第1弾としてシンポジウム「日本は東南アジアの現代美術にいかに関わってきたのか？」を開催する。

上記3機関は、2015年にリサーチプロジェクト「SEAプロジェクト：東南アジアの現代美術――1980年代から現在まで」を立ち上げ、ASEAN10か国を中心に協働で調査活動を開始した3機関が、展覧会までの約1年半の間、プレイベントを継続的に実施。今シンポは1980年代以降日本がいかに東南アジアの現代美術を研究・紹介し、どのような議論を展開してきたのか、また日本のパフォーマンス・アートが東南アジアでどのような役割を果たしてきたのかを改めて検証するものとなる。

前半のプレゼンテーションでは、1979年の開館以来、アジアの近現代美術の研究と交流に貢献してきた福岡市美術館、1999年にその活動を継承した福岡アジア美術館の活動、ならびに1990年のアセアン文化センター設立から形を変えて続く、国際交流基金の東南アジアでの活動を振り返るとともに、90年代以降、東南アジアのパフォーマンス・アートの発展に大きな貢献をしてきた日本国際パフォーマンス・フェスティバル［NIPAF］の活動も検証。また後半のパネルディスカッションでは、SEAプロジェクトのキュレトリアル･チームもディスカッションに加わり、これからの東南アジアと日本の交流において、過去の蓄積をどのように活かすことができるのかを議論する。

なおSEAプロジェクトの公式ウェブサイトが2月4日にローンチされている。

※共同展覧会は2017年7月5日(水)～10月23日(月)の会期で国立新美術館・森美術館を会場に開催予定。キュレーターは国立新美術館：南雄介、米田尚輝、森美術館：片岡真実、荒木夏実、近藤健一、椿玲子、熊倉晴子のほか海外からオン・ジョリーン(マレーシア)、マーヴ・エスピーナ(フィリピン)、グレース・サンボー(インドネシア)、ヴェラ・メイ(シンガポール)が参加。

【日時】2016年2月27日(土) 17:00～19:30

【会場】国立新美術館 3階講堂

【登壇者】後小路雅弘(九州大学人文科学研究院哲学部門教授)、古市保子(国際交流基金アジアセンター美術コーディネーター)、霜田誠二(NIPAF：日本国際パフォーマンスアートフェスティバル代表)

【プログラム(予定)】 進行：米田尚輝(国立新美術館研究員)※同時通訳あり

17:00 プロジェクト・イントロダクション／南雄介(国立新美術館副館長)

17:05 プレゼンテーション(各30分：①後小路雅弘 ②古市保子 ③霜田誠二)

18:45 パネルディスカッション＆質疑応答　モデレーター／片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター)

19:25 閉会のあいさつ／南條史生(森美術館館長)

【申込み】森美術館ウェブサイト内専用フォーム

【定員】定員250名 ※定員に達し次第、受付終了

【料金】無料