地元・大阪の美術館で初の個展―森村泰昌:自画像の美術史 「私」と「わたし」が出会うとき

2016年01月15日 17:01 カテゴリ:最新のニュース

 

 

名画の登場人物や歴史上の人物、女優などに自らが「なる」という手法のセルフ・ポートレイト作品で世界的に知られる美術家・森村泰昌の個展『森村泰昌:自画像の美術史 「私」と「わたし」が出会うとき』が、4月に大阪・中之島の国立国際美術館で開催される。森村は1951年大阪市生まれ。地元・大阪の美術館で初の個展開催となる。

 

1985年にゴッホの自画像に扮したセルフ・ポートレイトでセンセーションを巻き起こし、以来30年にわたって自画像を通して美術史を解体・再構築してきた森村。本展では、これまでの制作活動の集大成として、初期のゴッホから94年の「レンブラントの部屋」シリーズ、01年の「私の中のフリーダ」シリーズなど、過去に発表され高い評価を得た作品に、レオナルド・ダ・ヴィンチ、デューラー、カラヴァッジョ、マグリット、ダリ、そして30年ぶりのゴッホに松本竣介、青木繁、萬鉄五郎ら近代日本の美術家、ウォーホルやシンディ―・シャーマンなどの現代美術家に扮した新作が展示される。

 

110余点におよぶセルフ・ポートレイト作品に加え、幼少時からのポートレイトも紹介。美術史に触れるまでの森村の個人史(=「わたし」)と、自らが登場することによって批評性をともないながら獲得した美術史(=「私」)がクロスオーバーし、極めて回顧的に美術家・森村泰昌を概観する展覧会となる。

 

新進気鋭の映像作家・藤井光を起用、全編60分を超える森村の試みとしては初めての長編映像作品にも注目したい。

 

 

 

 

【会期】2016年4月5日(火)~6月19日(日)

【会場】国立国際美術館(大阪市北区中之島4-2-55)

【TEL】06-6447-4680

【休館】月曜、ただし5月2日(月)は開館

【開館】10:00~17:00 ※金曜は19:00まで(入場は閉館30分前まで)

【料金】一般1,300円 大学生900円 高校生500円 中学生以下無料

 

関連イベント

■森村泰昌連続講座「新・美術寺子屋/自画像の話」(全10回)

【日時】〔会期前〕2月27日(土)、3月12日(土)
【日時】〔会期中〕4月17日(日)、5月3日(火・祝)、5月15日(日)、5月22日(日)、5月29日(日)、
【日時】〔会期中〕6月5日(日)、6月12日(日)、6月19日(日)
※5月3日(火・祝)、6月12日(日)は名村造船所跡地にて開催

 

■トーク・イベント(参加無料・定員130名)

【日時】4月中旬開催予定
【講師】アヴィーク・セン(アート・ジャーナリスト)

 

【関連リンク】国立国際美術館 ※展覧会公式サイトは2月上旬オープン予定

 


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