【ニュース】ギグメンタ2015「日本画のハードコア」展開催

2015年02月03日 16:09 カテゴリ:最新のニュース

 

日本画のハードコア=核心を宣言

 

中村ケンゴ《自分以外》 パネルに和紙、岩絵具、顔料、アクリル、樹脂膠、1455×1455mm、2014年

中村ケンゴ《自分以外》 パネルに和紙、岩絵具、顔料、アクリル、樹脂膠、1455×1455mm、2014年

 

これが日本画のハードコア=核心だ―この大胆な宣言とともに「ギグメンタ2015 日本画のハードコア」が4月7日から東京・新宿のThe Artcomplex Center of Tokyoにて開催される。

 

ギグメンタはGIGとDOCUMENTを掛け合わせた造語で、1983年から美学校が中心となって不定期に開催されてきた展覧会。今回企画を担当するキュレーター・小金沢智氏はステイトメントの中で「1966年、美術評論家の針生一郎が「これが日本画だ!」展を企てたように、私もこれが日本画のハードコア=核心だと言い切ろう」とコメント。日本画を「作られた伝統を隠れ蓑に、素材と様式に盲信した絵画」ではなく、その時代時代において世界各地の美術シーンを貪欲に吸収したラディカルなものとしながら、その担い手を「ドメスティックでありながらも自閉的ではなく、伝統主義者というよりはアヴァンギャルドであり、近代に作られた日本画の制度とその歴史的過程でリミックスされ続けている主題と技法に対する批評的まなざしを持つ」と位置づけている。

 

また今展の狙いについては「制作テーマも世代も異なるものの大学で日本画を専攻した6名の作家によって、日本画の超克や現代美術化を狙うのではなく、そして多様性の名の下に日本画の定義不可能性を語るのではなく、これこそが日本画のハードコアだと断言してみせることで、来るべき日本画を確信犯的に誘発すること」だと語っており、絶えず変化し続けてきた日本画の現在を提示する。

 

参加作家は岩田壮平、蝦原由紀(加藤由紀)、大浦雅臣、田中武、中村ケンゴ、間島秀徳の6名。

 

岩田壮平《雪月花時最憶君~花泥棒》2000×10000mm、2014年

岩田壮平《雪月花時最憶君~花泥棒》 2000×10000mm、2014年

 

蝦原由紀(加藤由紀)《ヤヌス》鳥の子紙に胡粉・箔・岩絵具・ダーマトグラフ、1620×1620mm、2014年

蝦原由紀(加藤由紀)《ヤヌス》 鳥の子紙に胡粉・箔・岩絵具・ダーマトグラフ、1620×1620mm、2014年

 

大浦雅臣《創世機》 三彩紙に岩絵具・墨・箔・泥・樹脂膠、2250×3000mm、2010年

大浦雅臣《創世機》 三彩紙に岩絵具・墨・箔・泥・樹脂膠、2250×3000mm、2010年

 

田中武《夜妄(十六恥漢図シリーズ)》土佐麻紙に水干絵具・墨・アクリル絵具、1940×1300mm、2013年、高橋コレクション蔵

田中武《夜妄(十六恥漢図シリーズ)》土佐麻紙に水干絵具・墨・アクリル絵具、1940×1300mm、2013年、高橋コレクション蔵

 

「間島秀徳展recent works」2013年、ギャラリーKでのインスタレーション 撮影:飯村昭彦

「間島秀徳展recent works」2013年、ギャラリーKでのインスタレーション 撮影:飯村昭彦

 

【会期】2015年4月7日(火)~12 日(日)

【会場】The Artcomplex Center of Tokyo 2 階 ACT5(東京都新宿区大京町12-9)

【休廊】無休

【開廊】11:00~20:00(最終日は18:00まで)

【料金】無料

【関連リンク】日本画のハードコア

 

 

■オープニングパーティー

【日時】2015年4月7日(火) 18:00〜20:00

【会場】The Artcomplex Center of Tokyo 2階 ACT5

【料金】無料

 

■対談「日本画と洋画のミームの摘発」

【出演】梅津庸一(美術家)、小金沢智(今展企画者/日本近現代美術史)

【日時】2015年4月11日(土) 14:00〜16:00

【会場】The Artcomplex Center of Tokyo 2階 ACT5

【料金】無料

【概要】近代日本の産物である日本画と洋画のミーム(文化的遺伝子)は、明治時代以降どのような形で現在の美術に息づいているか? 洋画の造詣が深い美術家の梅津庸一氏をゲストに迎え、本展企画者である小金沢智と、日本画と洋画をめぐるトークを開催する。

 

 


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