【展覧会】「没後20年 ルーシー・リー展」が全国5会場を巡回。陶芸コンテストも

2015年01月20日 17:46 カテゴリ:最新のニュース

 

 

ロンドンを拠点に、独自のモダンかつ情緒豊かな器物型スタイルを打ち立て、世界的に高く評価された陶芸家・ルーシー・リー(1902~1995)。その没後20年にあたる本年、茨城県陶芸美術館を皮切りとして全国5館を巡回する「没後20年 ルーシー・リー展」が開催される。

 

ウィーンに生まれたルーシー・リーは、1920年代から30年代にかけてウィーンの工業美術学校で学び、ウィーン工房のヨーゼフ・ホフマンら当時の一流デザイナーの薫陶、影響を受ける。38年のロンドン移住以降は、ウィーン工房様式に加えて、バウハウス様式、バーナード・リーチ様式、さらにはギリシャ様式、中国・韓国の古典的陶磁器様式などを幅広く吸収するとともに、精細で大がかりな釉薬実験を繰り返し、これまでになかった釉色を数多く開発。現代的で情緒豊かな釉色、たおやかな曲線を描く美しいアウトラインを持つ碗型と「鶴首」とも称される細く長い首部を持つ花瓶型に大別される器型は「ルーシー・リー様式」と称され、91年には、イギリスの芸術分野発展に大きく貢献したとして大英帝国勲章を受章している。

 

今展では、ルーシー・リーが自らのスタイルを形成していく過程で作られたさまざまな様式の変貌、そして大成されたルーシー・リー様式の魅力を約200点の作品を通じて紹介。英国の陶芸界に新たな風を巻き起こし、今なお人々に愛される陶芸家の全貌に迫る。なお、第一会場となる茨城県陶芸美術館では、展覧会開催を記念して陶芸コンテストを実施。入賞以上の作品が、「ルーシー・リー展」会期中に同館にて展示される。詳細・応募要項は公式サイトまで。

 

 

没後20年 ルーシー・リー展

【会期】 2015年4月11日(土)~6月21日(日)

【会場】 茨城県陶芸美術館(茨城県笠間市笠間2345) TEL 0296-70-0011

【休館】 月曜、ただし5月4日(月・祝)は開館、7日(木)休館

【開館】 9:30~17:00(入場は16:30まで)

【料金】一般820円 高大生620円 小中生310円

 

【巡回】

〈千葉〉 2015年7月7日(火)~8月30日(日):千葉市美術館

〈兵庫〉 2015年10月31日(土)~12月24日(木):姫路市立美術館 〔予定〕

〈福島〉 2016年1月16日(土)~3月21日(月・祝):郡山市立美術館

〈静岡〉 2016年4月9日(土)~5月29日(日):静岡市美術館 〔予定〕

 

【関連リンク】 「没後20年 ルーシー・リー展」公式サイト

 


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