【展覧会】 「第18回MOA岡田茂吉賞」展が開催中 7月9日まで

2012年06月18日 07:08 カテゴリ:最新のニュース

 

本年、開館30周年の節目となるMOA美術館(静岡県熱海市)は、このほど第18回MOA岡田茂吉賞の受賞作を決定、「明日の日本画・工芸を展望する」と題し、これまでの方向性に若干の変更を加えた記念特別展を開催している。

 

従来は、受賞作家の回顧的な個展内容だったが、今回から美術館学芸員、評論家などによる推薦委員(絵画部門12、工芸部門19の計31名)から推薦された招待作品35点全ての展観を通して、明日の日本画と工芸美術を展望しようとする試みである。

 

展示の35作品中、日本画では院展同人の西田俊英、宮廽正明、創画会員の小嶋悠司、浅野均、平山英樹らのベテランから松井冬子、浅見貴子らの新進気鋭までバラエティーに富む。

 

工芸部門では日本工芸会で活躍する伝統工芸を担う作家たち、漆素材で独創的な世界を展開する田中信行、ガラス造形の可能性を開拓する高橋禎彦など個性的で現代日本美術の最先端を示す作家たちが多い。

 

今展は、こうした中から開館30周年を記念しイギリス、韓国から海外審査委員を招いて審査を行い、受賞作品を決定した。

 

大賞に西田俊英「瓢々海々」(絵画)、田中信行「Inner Side-Outer Side2011」(工芸)。MOA美術館賞には岡村桂三郎「陵王11― 1」(絵画)、小椋範彦「乾漆割貝蒔絵飾箱・銀碧」、畠山耕治「十二の面」(以上工芸)となった。

 

出品作家/

日本画=岡村桂三郎、宮廽正明、山本直彰、小嶋悠司、松井冬子、西田俊英、斉藤典彦、浅見貴子(2作品)、内田あぐり、平山英樹、浅野均

工芸=金重有那、五味謙二、今泉今右衛門、三輪休雪、石原祥嗣、川瀬忍、中島晴美、林恭助、伊藤敦子、新垣幸子、村上良子、福本潮子、山村慎哉、小椋範彦、田中信行(2作品)、江田惠、畠山耕治、宮本貞治、前田金彌、高橋禎彦、小林淑郎、武山直樹(順不同、敬称略)

 

「新美術新聞」2012年6月1日号(第1281号)3面より

 

「開館30周年記念特別展 第18回MOA岡田茂吉賞 -明日の日本画・工芸を展望する-」

【会期】 2012年6月8日(金)~7月9日(月)

【会場】 MOA美術館(静岡県熱海市桃山町26-2)

【関連リンク】  www.moaart.or.jp/


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