【銀座】 斎藤真一展

2014年03月04日 10:55 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

「紅い陽の雪原」油彩 24.7×34.0cm

「紅い陽の雪原」油彩 24.7×34.0cm

「郷愁」という感情を深くとらえ、日本の風土・人々を描き続けた画家・斎藤真一(1922~94)。盲目の旅芸人「瞽女(ごぜ)」シリーズを代表格に、人間の真実へと肉薄する独自のリアリズムを生み出した。銀座・日動画廊では、「明治新吉原」「弘前の女」「赤い灯の露地」など30余点による展覧会が開催される。

 

岡山県生まれ。42年に東京美術学校に入学し、学徒出陣を経て26歳で卒業した。転機は30代後半での渡仏。親交を結んだ藤田嗣治に、帰国したら題材の宝庫である東北を描くといいと助言され、それをきっかけに「瞽女」のテーマと出会った。綿密な取材を背景とし、「星になった瞽女 みさお瞽女の悲しみ」(1971年)は安井賞展で佳作賞。関連する著作は日本エッセイストクラブ賞などを受賞し、文筆家としても名を高めた。その後の「吉原」シリーズとともに、「瞽女」は画家の代名詞として知られるようになっていく。

 

代表的な作風も数多く楽しむことのできる今回の展示。40号以下の多彩な作品群から、今もなお色あせない斎藤真一の魅力に触れてほしい。

 

【会期】 2014年2月27日(木)~3月11日(火)

【会場】 日動画廊(東京都中央区銀座5―3―16)☎03―3571―2553

【休廊】 日曜 【開廊時間】 10:00~19:00(土曜のみ11:00~18:00、最終日は17:00まで)

【料金】 無料

【関連リンク】 日動画廊

「新美術新聞」2014年3月1日号(第1337号)5面より

 


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