旧博物館動物園駅一般公開記念「アナウサギを追いかけて」

2018年12月13日 17:00 カテゴリ:最新のニュース

 

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駅舎の扉を開くと、巨大なアナウサギのオブジェが案内人と共に来場者を迎える。

 

今年4月、東京都選定歴史建造物に選定された上野・旧博物館動物園駅の一般公開に合わせ、期間限定のインスタレーション作品「アナウサギを追いかけて」が公開されている。

 

本企画は上野文化の杜新構想実行委員会とアーツカウンシル東京が主催する、社会包摂をテーマにしたプロジェクト「UENOYES(ウエノイエス)」の一環として立ち上げられた。同駅は1933年12月京成電鉄の駅として開業。以降、東京国立博物館や恩賜上野動物園の最寄り駅として利用されたが、1997年営業休止、2004年廃止となった。

 

京成電鉄と東京藝術大学の協働のもと実現した今回の改修と公開。西洋風の駅舎には東京藝大美術学部長・日比野克彦氏デザインの出入口扉も新設された。

 

当時の利用者による落書きもそのまま。駅舎内にはかつての京成電鉄CMソング「グングン京成」を基にした音楽と、真下を通過する電車の走行音が響き渡る。

当時の利用者による落書きもそのまま。駅が広く親しまれた跡が今も残る。

 

展示作品は上野のリサーチを基に書き下した物語を読み解きながら鑑賞するインスタレーションで、演出・羊屋白玉氏、美術・サカタアキコ氏による共作。また、国立科学博物館研究員・森健人氏が手掛けた動物の骨格標本3Dプリントレプリカも展示され、公開日全日「触れる鑑賞ツアー」を実施する(※定員満数のため受付終了)。

 

21年の時を経て再び扉が開かれた同駅は、今後上野エリアの新たな文化拠点の役を担うことが期待される。

 

東京藝大美術学部長・UENOYES総合プロデューサーの日比野克彦氏がデザインした出入口扉。上野エリアの9つの文化・芸術施設がモチーフとなっている。

東京藝大美術学部長・UENOYES総合プロデューサーの日比野克彦氏がデザインを手がけた出入口扉。上野エリアの9つの文化・芸術施設がモチーフとなっている。

 

「不思議の国のアリス」のように、ウサギと共に地下深くへと潜っていく。

「不思議の国のアリス」のように、ウサギと共に地下深くへと潜っていく。

 

京成電鉄のキャラクター・京成パンダ。このぬいぐるみもプレミアものとのこと。壁には当時の駅舎写真のスライドが。

京成電鉄のキャラクター・京成パンダと、壁に映される当時の駅舎写真のスライド。駅舎内にはかつての京成電鉄CMソング「グングン京成」を基にした音楽と、真下を通過する電車の走行音が響き渡る。

 

レプリカの骨格標本の中に一つだけ、本物の骨格標本が。その正体は駅の停止と同年に死去したパンダ・ホアンホアン。今回の企画に合わせ特別公開。

レプリカの骨格標本の中に一つだけ、本物の骨格標本が。その正体は駅の休止と同年に死去したパンダ・ホアンホアン。今回の企画に合わせて特別に公開。

 

改修に伴い設置された内部のガラス扉には、来場者からのメッセージが。扉の先には当時のままのきっぷうりばも見える(立ち入り不可)。

改修に伴い設置された内部のガラス扉には、来場者からのメッセージが。扉の先には当時のままのきっぷうりばも見える(立ち入り不可)。

 

駅の外観。当初御料地に建設予定だった駅舎は、内外ともに西洋風の瀟洒な意匠のつくりとなっている。

駅の外観。当初御料地に建設予定だった駅舎は、内外ともに西洋風の瀟洒な意匠。鉄道施設としては初めて、東京都選定歴史建造物に選定された。

 

【企画】UENOYES バルーンDAYS#2 旧博物館動物園駅「アナウサギを追いかけて」

【会期】2018年11月23日(金・祝)~2019年2月24日(日)の金・土・日曜

【会場】旧博物館動物園駅駅舎(東京都台東区上野公園13―25)

【開場時間】11:00~16:00 ※最終入場は15:30まで(定員制・混雑時は入替制)

【TEL】03-5834-2396

【料金】無料

 

【関連リンク】UENOYES 旧博物館動物園駅

 


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