【京都】 Place and Picture京都・立誠(りっせい)小学校 若手作家による集団個展 教室に息づく絵画たち 4・2~14

2013年03月27日 15:21 カテゴリ:最新の展覧会情報

山口俊郎「Google Earth Painting -Mt.tutoko-」60.6×72.7cm 油彩、キャンバス

浅野真一「白昼夢」162×162cm パネルに綿布、石膏地、油彩

「Place=場所」と「Picture=絵」を媒介に、「外の人に作品を見せたい、外の作家と関わりたい、その刺激を自分の作品に取り込みたい」との思いのもと「外と出合うためのアートプロジェクト」を展開する若手作家集団・Place and Picture京都2013実行委員会(浅野真一代表)が第2回展を開催する。

 

初の展覧会は2年前の9月。「Place and Picture広島、絵画、ギャラリー巡り」と題し、広島市内の6つのギャラリーなど計8会場で8作家が同時多発による個展を開催し、広域にわたる展覧会を実現した。「広島展では、市内にあるギャラリー同士に交流がなく、アートシーンの形成に至らない状況に着目し、作家の側からギャラリーを繋ぐ企画を持ち込むことで、アートシーン形成の一助となることを目指した」と浅野さんは立ち上げの経緯を語る。

 

 

山口俊郎「Google Earth Painting -Mt.tutoko-」60.6×72.7cm 油彩、キャンバス

山口俊郎「Google Earth Painting -Mt.tutoko-」60.6×72.7cm 油彩、キャンバス

本展の特徴は、普段は別々の地域に住み制作活動を続けるジャンルも様々な若手作家が、同時期に同所に集い発表をすることで、場所あるいは作家同士から刺激を受け、制作へのモチベーションに繋げる、そして多くの鑑賞者と結び付くことを、作家自らが企画することにある。そのため会期中は作品展示以外にも近隣の美術館などからも協力を取り付け、ワークショップやアーティストトークなど参加型のイベントも開催している。

 

 

 

 

 

 

会場となる元・立誠小学校1階職員室

会場となる元・立誠小学校1階職員室

今展の会場は、阪急河原町から徒歩約5分の場所に位置し、高瀬川沿いに建つ元・立誠小学校。現在の建物は1927(昭和2)年に建設され20年前に閉校、歴史ある小学校の教室が展示の舞台となる。「建物は文化財的価値があるので、壁に釘打ちやテープを貼ることが禁じられています。そもそも窓が多く壁が少ない建物です。絵の展示が厳しい条件の中でどのような見せ方が出来るのか。作家たちは自分の小学校時代の記憶や立誠小学校の教室の雰囲気などを手がかりに作品や展示の手法を探りました」と作家9名が、一人で一つの教室を使用し合わせて100点ほどの絵画が展示される。

会期中の4月6日(土)と7日(日)には地元主催の「高瀬川桜まつり」が開催される。

 

 

【出品作家(在住)】浅野真一(京都)、池田翔平(兵庫)、岡林真由子(京都)、葛井洋彰(京都)、笹井孝太(広島)、出相洸一(岡山)、山口俊郎(神奈川)、和出伸一(京都)、 ラクチャ・テムレン(広島)

 

 

【会期】 2013年4月2日(火)~14日(日)

【会場】 元・立誠小学校南館(京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2)

☎090-7541-5488(担当・浅野)

【開館時間】 11:00~18:00

【休館】 8日(月) 【料金】 無料

 

参加型作品

「your phantom」 4月2日(火)~5日(金) 受付随時 3階廊下

 

アーティストトーク

第1回「作家としてどう生きるか」 4月6日(土) 16:00~ 3階自彊室

パネリスト:三井知行(大阪市立近代美術館建設準備室学芸員)、出品作家:岡林真由子、葛井洋彰、笹井孝太、山口俊郎

第2回「絵のうまれる場所」 4月7日(日) 16:00~ 3階自彊室

パネリスト:井上明彦(美術家、京都市立芸術大学准教授)、作家:浅野真一、ラクチャ・テムレン、和出伸一

 

ワークショップ

「お面でアニメーションを作ろう!」 4月6日(土)、7日(日) 13:00~15:00 3階自彊室

講師:和出伸一 当日申込300円 各回定員10名先着順

 

同時開催

「プレピク京都・立誠小学校マロニエ分校―Place and Picture小品展」

【会期】 2013年4月2日(火)~7日(日)

【会場】 ギャラリーマロニエspace5(京都市中京区河原町四条上ル塩屋町)☎075-221-0117

【開館時間】 12:00~19:00(日曜は18:00まで)

【休館】 無休 【料金】 無料

 

【関連リンク】  Place and Picture 公式Twitter

 

 

 

 

「新美術新聞」2013年4月1日号(第1308号)2面より

 

 


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