工芸

     
   

ラベンダー畑から広がる憧れの田園風景。繊細なステッチの描線が幾重にも重なり、鮮やかな色や光の流れとなって、画面全体にそよ風を吹かせています。特に人気の高い本作品は、今年出版の画集『岡田美佳 刺繍画の世界 ステッチ日和』(発行:㈱冨山房インターナショナル 123作品掲載)の表紙を飾っています。


絵筆のように自在なステッチと、大胆かつ精緻な素材や色使いにより、新しい絵画表現を求める刺繍画家・岡田美佳。本作は、彼女が長年描いてきた“食卓の風景”の代表的作品。昼下がりの庭は、鮮烈な色彩と輝きに満ち、レリーフに似た実在感と質感のある料理が歓びと幸せを伝えます。瑞々しい感性が捉えた心温まる世界に魅了されます。

   

 
 

岡田美佳

OKADA MIKA

 
1969年東京都生まれ。
幼少期より絵画、織物、染色など多様な創作をはじめ芸術的才能を開花させる。後に敬愛する作家の画集を刺繍で模写したことを機会に、色糸、布、ビーズ、絵の具などを使う革新的な技法で、独自の世界観を表現する刺繍画を生み出す。
1992年より海外や全国各地で個展を開催し、雑誌「暮らしの手帖」や新聞の特集記事などで反響を呼ぶ。近年はミキモトギャラリー、東急百貨店、岡山天満屋画廊など。2020年東京都現代美術館渋谷公園通りギャラリー「フィールド⇔ワーク 日々のアトリエに生きている」展で紹介。
『岡田美佳 刺繍画の世界 ステッチ日和』㈱冨山房インターナショナル

 
     

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