日本画

     
   

男だから笑っていよう。<br />
16で母が死んだ時も泣かなかった。<br />
30で友に裏切られた時も泣かなかった。<br />
40過ぎて家庭を得た時も泣かなかった。<br />
男だから笑っていたい。


運のいい人生だったと思っている。<br />
戦争が終わって間もなくのことだから昭和21年ごろだろうか。ある朝、登校すると掲示板に「浜田君の絵が日本ニュースに出ているので、映画館へ行くことを許可する」とあった。<br />
日米絵画コンクールがあり、私が出品した水彩画が8万点の中の2点に選ばれ、ニュースの画面に出たのだ。<br />
その後、絵を売ることを生業として生きてきた。勿論、平坦な道ではなかったが、振り返れば、なんと楽しい日々であったろう。<br />
どれだけの時間が私に残されているのか分からぬが、今しばらく描くことを続けたい。「これが私の求め続けた一点です」と差し出せる絵を描くという大きな宿題は、できたらこの世で片付けていきたい。

   

 
 

浜田泰介

HAMADA TAISUKE

 
1932年
1955年
 
1958年
1965年
1997年
2000年
2011年
2012年
 

愛媛県生まれ
京都市立美術大学日本画専攻科卒業
関西総合展出品
朝日新人展・毎日ベストスリー展連続4回入賞(〜61年)
シェル美術賞展佳作賞受賞
大津市文化特別賞受賞
密教学芸賞受賞
よんでん芸術文化賞受賞
愛媛新聞社賞受賞
 
大覚寺・醍醐寺・東寺の襖絵制作。東京国立近代美術館・中国歴史博物館他収蔵。

 
     

一覧へ戻る