日本画



第45回日展(国立新美術館) 「〈万葉集巻第九より〉 旅人の宿りせむ野に霜降らばわが子羽ぐくめ天の鶴群」

1300年の遠い日、遣唐使の母が、遠く旅する我が子の無事を祈って詠まれたもので、
旅の途中、もし野宿でもすることがあって霜でも降れば、「空を飛んでいる鶴さんたちよ、どうか舞い降りて行ってそのあたたかい羽根で包んでやっておくれ」という切ない母心であります。
古くて新しい日中友好の思いを、この母心に託すとともに、今春旅立った妻への追善供養の思いも込めて描きました。
 
 

藤島博文

FUJISHIMA HAKUBUN

日展会員、日春展会員

 
1941年
 
1973年
1983年
1984年
2005年
2009年
 

徳島県生まれ
金島桂華・依岡慶樹・髙山辰雄に師事
第8回日春展奨励賞受賞(同85年)
改組第15回日展特選(同89年)
文化庁主催現代美術選抜展出品(同90年)
第18回日春展日春賞受賞
天皇陛下御即位二十年奉祝委員会代表委員となり、「奉祝画」謹筆
 
著書に『日本人の美伝子』など。
日本橋髙島屋、三島大社ほか個展多数開催。

 
     

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