大山忠作《勧進帳》1985年 大山忠作美術館蔵
2023(令和5)年、歌舞伎座は新たな歌舞伎の殿堂として、第五期歌舞伎座の再開場を叶えてから10年という節目の年を迎える。
この記念すべき年にあたり、歌舞伎座では舞台の緞帳も新装される。日本の伝統文化の発信拠点としての歌舞伎においては、これまでも時代を象徴する日本画家が緞帳原画を手掛けてきた。
本展では、「幕間の美術館」として歌舞伎座と明治座の場内を彩る珠玉の名品コレクション、日本画と歌舞伎との深い結びつきから生まれた名画の数々、そして、歌舞伎座の新緞帳から、第一緞帳の横山大観《霊峰飛鶴》と第四緞帳の東山魁夷《朝明けの潮》を取り上げ、絢爛豪華な緞帳完成までのみちのりを貴重な資料とともに紹介する。
日本画と歌舞伎の世界による日本美の饗宴を通じて、日本が誇る歌舞伎の伝統を支えた革新的な近代日本画の精華を存分に堪能いただきたい。
石田久美子(市川市東山魁夷記念館館長兼主席学芸員/平山郁夫美術館特任研究員)
室井東志生《燦(さん)》1996年 個人蔵
【展覧会】市川市東山魁夷記念館
令和4年度特別展 日本画と歌舞伎の世界―革新によって守り継がれた伝統―
【会期】2023年1月28日(土)~3月12日(日)
【会場】市川市東山魁夷記念館(千葉県市川市中山1―16―2)
【TEL】047-333-2011
【休館】月曜(祝休日のとき翌平日)
【料金】一般800円
【時間】10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
【関連リンク】市川市東山魁夷記念館