共に行動することとは―オノ・ヨーコとリクリット・ティラバーニャの2人展が開催

2016年11月22日 10:38 カテゴリ:最新のニュース

 

 

11月24日より、オノ・ヨーコとリクリット・ティラバーニャによる2人展「共に行動すること」がギャラリーASAKUSAにて開催される。

 

オノ・ヨーコ(1933年生まれ)はロンドン、東京、ニューヨークを行き来した1960年代、読者に内省的な行動をうながす100あまりの詩集《グレープフルーツ》(1964年)を発表。その後ジョン・レノンと結婚した1969年、レノンと共にハネムーンの機会を反戦のメッセージを捧げる手段として、《Bed Piece》 (1969年)を行った。アムステルダム・ヒルトンホテルの一室で1週間、2人はベッドに横たわったまま、世界中から招かれた報道記者と議論し、マスメディアに強く訴えかけた。

 

リクリット・ティラバーニャ(1961年アルゼンチン生まれ)は1990年にニューヨークの画廊でタイ風焼きそばを振るまった《パッタイ》をはじめ、観客とのコミュニケーションを重視したアートで知られる。スーパー16mmで撮影した154分の映画作品《Lung Neaw Visits His Neibours》(2011年)では、自身が国籍をもつタイのチェンマイに帰省。退職し年老いた一人の農夫の生活を追い、自然に対する慎ましやかな態度と、のどかな田園風景の中で隣人を訪れ会話する毎日を描きだした。今展では、これまでも多国語に翻訳し発表してきたポスター作品《Do not Ever Work(決して働くな)》(2016年)の日本語版をあわせて提示。

 

今展はイベントスコアや指示書をもとに構成。ニコラ・ブリオーの《関係性の美学》(1998年)が提示した視点に基づいて、人々を日常の関係性のうえに繋いできた彼らの作品において「共に行動すること」の有効性を検証していく。

 

また会期中は参加作家の協力により、オノの《グレープフルーツ》(1964年)を参照したトリビュート・パフォーマンスも。社会的介入における身体の重要性を強調する。

 

※12月21日追記

12月24日、一夜限りのクリスマスイベント開催が決定。20:00よりオノ・ヨーコの《イマジン・ピース・タワー》が再演される。アイスランドの首都レイキャヴィーク沖 ヴィーズ エイ島に建設された同作品は、世界平和に捧げる祈念として2007年に建設された「光の塔」。当日は壮大な一筋の光が浅草の夜空に放たれる。オノの平和運動(「War is Over (戦争は終わった)」)にとって重要なクリスマスイブの夜に、貴重な体験ができるだろう。またティラバーニャの代表作《パッタイ》1990年、および《Do It:The Compendium》(2013)の再演も。ギャラリーでパッタイが振る舞われ、共に食す行為が作品の核となる。

 

 

 

 

 

 

【会期】2016年11月24日(木)~12月25日(日)

【会場】ASAKUSA(東京都台東区西浅草1-6-16)

【TEL】050-5532-3237

【開廊】木曜:19:00~22:00、土・日耀:12:00~19:00

【休廊】月・火・水・金曜(ただし予約可)

【料金】無料

 

【関連イベント】

■小林勇輝 | クリスマスまでの政策
日時:12月11日(日) 17:00~18:00
   12月17日(土) 17:00~18:30
   12月24日(土) 19:00~20:00
   12月25日(日) 00:00~24:00

 

■仁田晶凱 | することはもう構成の中に
日時:12月11日(日) 18:00~19:00
   12月18日(日) 17:00~19:00
   12月24日(土) 18:00~19:00

 

■クリスマスイベント
日時:12月24日(土) 18:00~21:00
18:00~ リクリット・ティラバーニャ《パッタイ》1990年、および《Do It:The Compendium》(2013)からの指示書 再演
パフォーマンス① 仁田あきよし《 することは構築の中に》2016年
19:00~ パフォーマンス② 小林勇輝《 クリスマスまでの政策》2016年
20:00~ オノ・ヨーコ《 ライト・ハウス》1967年 再演

 

【関連リンク】ASAKUSA

 


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