アカデミズムの礎を築いた画家の歩み―愛知県の刈谷市美術館で「日本近代洋画の巨匠 和田英作展」開催

2016年04月15日 10:00 カテゴリ:最新のニュース

 

 

明治から昭和にかけて、日本洋画界で多大な業績を残した和田英作(1874~1959)。西洋絵画を学び、堅実な写実表現で情緒ある日本的油絵の典型を確立したその画業を振り返る展覧会が、4月23日より刈谷市美術館で開催される。

 

1874年、鹿児島県垂水市で生まれた和田は、13歳頃から洋画を学び始め、曽山幸彦、原田直次郎から指導を受ける。その後、フランス帰りの黒田清輝と久米桂一郎が開いた天真道場で学び、1896年の「白馬会」結成に参加。同年開設された東京美術学校西洋画科の助教授に招聘されるも、同職を辞して同科選科4年級に編入し、名作として名高い《渡頭の夕暮》を卒業制作として描いている。

 

1900年には文部省留学生として渡仏し、帰国後は33歳の若さで文展の審査員となる。その後、1932年に東京美術学校の校長に就任し、1943年には文化勲章を受章するなど洋画壇を代表する画家として活躍。生涯にわたって堅実な写生を基礎にした穏健な画風を貫き、富士山をモチーフとした風景画、肖像画、薔薇の静物画などを情感豊かに描いた。

 

今展では、《渡頭の夕暮》や《野遊》などの代表作に、素描や下絵、1945年の疎開を機に愛知・知立や刈谷を描いた風景画などを含む約90点を展示。今日にあって忘れ去られつつある和田芸術の魅力を、改めて見直す絶好の機会となるだろう。

 

5月12日(木)には、展覧会鑑賞後に和田が写生した小堤西池を訪ねる「展覧会鑑賞&和田画伯ゆかりの地を巡る」バスツアーを開催(要事前申込)。同15日(日)には、鹿児島市立美術館副館長の山西健夫氏による記念講演会「日本の原風景を描く―和田英作の画業―」が開かれる。詳細は館ウェブサイトまで。

 

 

 

【会期】2016年4月23日(土)~6月5日(日)

【会場】刈谷市美術館(愛知県刈谷市住吉町4-5)

【TEL】0566-23-1636

【休館】月曜ただし5月2日は開館、5月6日(金)

【開館】9:00~17:00(入館は16:30まで)

【料金】一般900(700)円 学生700(500)円 ※()内は前売及び20名以上の団体料金

【料金】中学生以下・身体障がい者、精神障がい者保健福祉、療育の各手帳所持者及び付き添い(1名)無料

【巡回】2016年6月11日(土)~8月7日(日)佐野美術館

 

【関連リンク】刈谷市美術館

 


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