【広島】 桑田三舟展 躍動する線と空間の美

2012年09月24日 16:21 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

 

桑田三舟「春秋」 1999年 ふくやま美術館蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桑田三舟(1927~2010)は、戦後のかな書道界を牽引した桑田笹舟(くわた・ささふね、1900~89)を父に神戸に生まれた。父に師事し書を学ぶと共に、歌人の清水比庵、詩人の葛原滋、洋画家の小林和作など他分野の芸術家とも交流を深め薫陶を受けた。笹舟の没後は「書道笹波会」を継承し今日の隆盛を築いた。

 

三舟は関戸本古今集や香紙切など王朝の優美なかなを研究し、父とは異なる独自の書風を確立し、空間の美を意識した細線による躍動感あふれる作品を発表した。1999年日展内閣総理大臣賞、2002年日本藝術院賞を受賞し、後進の育成にも力を注ぎ、現代のかな書道界の発展に尽力した。

 

桑田三舟「「海(右隼)」2005年 ふくやま書道美術館蔵

今展は、2011年に遺族からふくやま書道美術館へ寄贈された作品を中心に、かな40点と調和体10点に自用印を加えた62点による初の回顧展となる。

 

【会期】 9月15日㈯~10月28日㈰

【会場】 ふくやま書道美術館(広島県福山市西町1‐1‐1福山ロッツ8階)

☎084‐991‐5112

【開館時間】 10:00~19:00

【休館】 月曜日、祝日のとき翌日

【料金】 一般500円 高校生以下無料

【関連リンク】 ふくやま書道美術館

 

「新美術新聞」9月21日号(第1291号)4面より

 

 


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