書

     
   
宮廷女流文学華やかな頃、仮名文字で平安時代に書かれた清少納言の『枕草子』。<br />
冒頭の「春は曙〜」の描写は、色彩豊かに刻々と移りゆく時間につれての変化が巧みに描かれている。<br />
私は特に、当時最も高貴な色とされていた「紫」が文章内に使われていることに注目する。そして、四季ある我国に誇りを感じながら、幾度もこの絵画のような随筆に魅了される。
1890年のエルトゥールル号の救出。時空と国境を越えた報恩の歴史である。人は無心の時ほどその力を発揮し、天からの使命を果たす。すなわち「活(いきる)」のである。<br />
人生は船に似ている。大流に逆らえば流されるが、その中で懸命に舵を取る姿が美しい。与えた恩は水に流し、受けた恩を岩に刻む。私達は、この心の美を忘れてはならない。
太陽昇る東の守護神「青龍」は、いつも自然電気の高い土地である「龍の穴」を探して住んでいる。そして、それは尾を引きながら高速で昇り、舞い降りる。それでいて、美しい自然のリズムを持っている。<br />
天地海の三界を駆け巡る爪痕を残しながら。
「梅」の文字を墨象化し、苔むす楉(すわえ)に『古今和歌集』の梅に因んだ古歌を散らし香りをイメージさせました。<br />
「あなう免耳(めに) つね奈(な)るべくも見えぬ可那(かな)<br />
こひしかるべ支香者(きかは) に本(ほ)ひつつ」<br />
桜に先駆け、花咲き匂い、薬の実さえ結ぶ梅。<br />
その香りを汲んで戴ければ幸いです。

   

 
 

山西未成子

YAMANISHI MINAKO

温故書道会本部同人
 
1970年
1975年
1976年

 
1989年
1990年
1992年
1993年
1998年
1999年
2005年
2006年
2008年
2013年
2014年
2015年

和歌山県生まれ
和歌山市 谷口秀峰氏に師事。幼いころから書に親しむ
和歌山県下のコンクールで特選、知事賞、市長賞受賞。読売新聞コンクール、西日本大会で準優勝。ブルガリア展に代表出品。明治神宮競書会受賞
温故書道会代表 酒井葩雪・竹内操に師事、会員となり書道古典研究を始める
日中友好書法交流展友好賞受賞(同91年)
温故書道会同人となる
温故書道展賞受賞(以後展覧会ごとに受賞)
欧州美術クラブ ドイツ美術賞展特別出品
銀座ユニグラバス展出品
紀の川市 桃源の郷・宮折耕心院にて個展開催
ベルギー「FLANDERS EXPO GENT BELGUM 2006」ブース出展
雑誌『Bien』特別賞受賞
きのくに信用金庫他にて個展
和歌山県南部チャリティ展覧会主催
商工組合中央金庫和歌山支店にて個展
第2回山西教室展開催オープニングにて、佐渡裕交響楽団、バイオリニスト北島佳奈氏とのコラボレーションコンサート開催
 
ほか個展多数開催

 
     

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