洋画

     
   
パリはセーヌ川を中心に発展を遂げた。その川と幾多の逸話が多い橋が相まって都市を活性化させてきたと言えよう。 パリの街全体が一つの築造物であり、それ故に建物間がシステマティックであることを前提としてきた。セーヌに沿った建築物もその構成の一部であり、風格と偉容さが備わり更には温もりも感じさせ、調和のとれた美しい街並みを造っている。当作は、左岸側の川面近くまで降りられる遊歩道から、ポン・ヌフを観た景。
パリの街は美しい。いかにすればこのような重厚にして風情や憂い等も醸し出す都会的な街が造れたのか。 俯瞰すれば、高台から街並みへと続く坂道と階段、煙を吐かない煙突の趣、屋根はその下に展開する様々な人生や生活の哀歓を物語る。ノスタルジアが息づくシックな佇まいのこの街は、住む人の暮らしと協調の上に育まれたと言える。
形、色彩の単純化によって、有機的な統一性を高める構成に向ける。色彩は形態の存在様式の一つとして表し、そのマッスが作る形と補色の対比を並置させて響きを生み出す。<br />
画面は平面性のハーモニーを主調とする。以上は「HOW」だが、「WHY」のメタ語を記せば、「心を高鳴らせる感動」となる。それへの探求を粛々と目指す。
形、色彩の単純化によって、有機的な統一性を高める構成に向ける。色彩は形態の存在様式の一つとして表し、そのマッスが作る形と補色の対比を並置させて響きを生み出す。<br />
画面は平面性のハーモニーを主調とする。以上は「HOW」だが、「WHY」のメタ語を記せば、「心を高鳴らせる感動」となる。それへの探求を粛々と目指す。

   

 
 

尾崎重春

OZAKI SHIGEHARU

1941年岐阜県生まれ。
武蔵野美術大学を卒業、渡仏。帰国後、京都で10年間、油絵制作とともに描絵(かきえ)に携わる。京都アンデパンダン展に出品(86年第26回まで出品を重ねる)。油絵と描絵の個展をパリ(3回)、ハンブルク(3回)、ニューヨーク(3回)で催す。上野の森美術館大賞展・日仏現代美術展で受賞。
著書に『描絵の傳書』(98年)、『描絵の系譜』(2007年)、『描絵の手控帖』(08年)、『京都アンデパンダン展:全・2回+31回を概観』(11年)、『筆聖 宮内得應 筆巡りの旅』(13年)などがある。

HP 尾崎重春の断面

【工芸】

白地牡丹模様描絵訪問着(裾部分)
淡紫地牡丹秋草模様描絵訪問着
白地牡丹模様描絵ドレス
塩瀬桜模様描絵帯

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