洋画

     
   
石畳のなだらかな坂道に、こじんまりとした気どらないカフェ・バー。<br />
1階は店、2階以上が住宅。店内は狭いながら凝った内装でしゃれた感じ。<br />
ひと息できる和やかな空間を作りあげたくつろげる店。<br />
それに手頃な飲み代(しろ)がなにより。<br />
カウンター席で深い香りのワインを傾けている人。<br />
その片隅で一杯機嫌で飲み干す、おなじみさん。<br />
つまみはいつものサラミとカマンベールチーズ、ときに生ハム。<br />
一人ひとりが心地よく過ごせて、いい雰囲気が漂う。<br />
隣のブティックのショーウインドーは、店舗を閉めた後も明かりがほのかに照らす。
伊豆半島に位置する城ヶ崎海岸で、ゴツゴツとした岩場を描く。同地の案内板に「約4000年前に噴火したとき溶岩が海に流れ出し、波風による浸食作用で削られて出来た約9キロメートルにわたる海岸は、各種の様相を呈する自然が造成した景観」という主旨の説明が記されており、描く気を起こさせた。
伊豆半島の景を描く。 屈曲が多い海岸線に迫る丘陵は、変化に富んだ地形を育み、風光明媚な海岸美を彩る。青に澄む海、緑をあやなす低い山、岩礁に白く波打つ様相などの自然がつくり出した造形は、瑞々しさや輝きを称えた景観を見せている。
パリの街は美しい。いかにすればこのような重厚にして風情や憂い等も醸し出す都会的な街が造れたのか。 俯瞰すれば、高台から街並みへと続く坂道と階段、煙を吐かない煙突の趣、屋根はその下に展開する様々な人生や生活の哀歓を物語る。ノスタルジアが息づくシックな佇まいのこの街は、住む人の暮らしと協調の上に育まれたと言える。

   

 
 

尾崎重春

OZAKI SHIGEHARU

1941年岐阜県生まれ。現、東京・港区住。
武蔵野美術大学を卒業、渡仏。帰国後、京都で10年間、油絵制作とともに描絵(かきえ)に携わる。京都アンデパンダン展に出品(86年第26回まで出品を重ねる)。油絵と描絵の個展をパリ(3回)、ハンブルク(3回)、ニューヨーク(3回)で催す。上野の森美術館大賞展・日仏現代美術展で受賞。
著書に『描絵の傳書』(98年)、『描絵の系譜』(2007年)、『描絵の手控帖』(08年)、『京都アンデパンダン展:全・2回+31回を概観』(11年)、『筆聖 宮内得應 筆巡りの旅』(13年)がある。

HP 尾崎重春の断面

【工芸】

白地牡丹模様描絵訪問着(裾部分)
白地牡丹模様描絵ドレス
牡丹模様描絵振袖
墨牡丹模様描絵訪問着

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