日本画

     
   

岬に打ち寄せる波と崖上の松の緑の美しさを、こよなく愛でた日々が一瞬に失われた。かつて慶長の三陸大津波を経験した支倉常長が、心を残して船出した浜辺を、再び襲った平成の大津波被害を悼み、非力な私は、苦難の末ローマで受洗し、帰国した常長の祈りと共に、どうか救いをと願わずにはいられなかった。


自然界のいとなみを、目には見えない精霊たちが支えている。花の命をより美しく咲かせるのも彼等の働きがある。<br />
そして光から闇へ、命あるものの輪廻を司る精霊達の存在を、牡丹に托して描いてみた。

   

 
 

村山華凰

MURAYAMA KAO

日本水墨院理事長
 
1934年
1956年
1974年
 
1976年
1984年
1991年
1997年
2002年
2008年
2013年
東京生まれ
東京女子大学を卒業。田部井石南、大平華泉に師事する
日本南画院展に初入選、奨励賞を受賞
(以後、日本南画院賞・第50回記念賞など受賞)
華凰水墨画展を開催(以後、個展を三越などやイタリア、スペインで開催)
日本水墨院の創立に理事として参加(以後、文部大臣賞、内閣総理大臣賞など受賞)
『墨絵・アートクロス:布に描く』(北辰堂)を刊行(著書多数)
『村山華凰画集』を刊行
日本水墨院理事長となる
日本南画院理事となる
日本南画院退会

 
     

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