洋画

     
   

この画家の作品の持つ魅力は、見る人の足を必ず止めてしまうことである。それが壺であり、小鳥であり、馬や裸婦であっても同じである。決して個性の強い、特徴的なものではないが、作品と見る人の間に、しっとりとした対話を生みだすのである。その声は、ささやくように小さいが、空気のように透き通った響きを持ち、見る人の心琴に触れてくるのである。<br />
美術評論家・安井収蔵 「五百住乙人油絵展〔1984年三越本店〕図録」寄稿文より抜粋


ほんものというものはいつも、ものものしさを必要としないものだ―ジャン・コクトー。<br />
年齢のせいであろう、絵画とは極めて静かなものだという思いが年々高じてくる。<br />
少年の眼を失うまいとしてきた、あの少年のように青々としている五百住乙人さんの作品に接したとき、私はいつも“静けさに聴きいっている”という感じを持つ。<br />
米倉 守 「五百住乙人画集」1997年発行「静けさに聴入る」より抜粋

   

 
 

五百住乙人

IOZUMI KINOTO

立軌会同人
 
1925年
1951年
 
1956年
1957年
1979年
1990年
1998年

東京生まれ
新制作展入選
脇田和に師事
立軌会同人となる
安井賞候補新人展出品
国際形象展出品
日本洋画再考展出品
第13回小山敬三美術賞受賞
第13回小山敬三美術賞受賞記念展(髙島屋日本橋店)開催
 
著書に『五百住乙人素描集』などがある

 
     

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