【美術館】 夭折の画家・須藤康花 ― 松本に「康花美術館」オープン

2012年10月16日 19:27 カテゴリ:最新のニュース

 

須藤康花「双眼」2004年頃 鉛筆、紙

難病と闘いながら、30年の生涯で約1000点もの作品を遺した画家・須藤康花さん(すどう・やすか、1978~2009)。その作品を広く見てもらおうと、父親で東海大学名誉教授の須藤正親さんが、長野県松本市にこの9月「康花美術館」をオープンした。

 

康花さんは幼くして腎臓病のネフローゼ症候群を発症。入退院を繰り返しながら絵を描きつづけ、2001年に多摩美術大学入学。同年から長野県麻績村で暮らし、正親さんと農業を始めた。07年に同大大学院修士課程を修了。その頃より病状が悪化し、09年に癌で亡くなった。

 

康花美術館外観

美術館は松本城から徒歩10分ほどに建つ。2階建てのスペースに約50点を展示。光を希求するような、鉛筆で描かれたモノトーンの作品や、麻績村の自然を穏やかな色調で描く水彩など、さまざまな作品が短くも濃密に凝縮された画業を回顧させる。

 

休館日は11月まで月・火曜、12月から来年2月までは月~木曜を予定。料金は一般300円。問合せは以下へ。なお、車での来館時は、松本城周辺の駐車場へ。

 

●康花美術館(長野県松本市北深志2―1―27)☎0263―31―0320

 

「新美術新聞」2012年10月21日号(第1294号)5面より

 


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