詩情あふれる版画家・清宮質文の大回顧展、茨城県近代美術館で開催!

2018年02月19日 18:00 カテゴリ:最新のニュース

 

「夕日と猫」1979年 茨城県近代美術館 照沼コレクション

「夕日と猫」1979年 茨城県近代美術館 照沼コレクション

 

詩情あふれるその作風から、今も多くの人々に愛される清宮質文(せいみや・なおぶみ 1917~91)。水戸市内の墓地に眠る茨城県ゆかりの版画家の生誕100年を記念して、その全体像を紹介する大回顧展が茨城県近代美術館で開催される。

 

清宮は東京生まれ、本籍は茨城県。東京美術学校(現・東京藝術大学)で油絵を学び、教員生活を経て53年から制作に専念した。それから本格的に木版画へ取り組み、54年から77年まで春陽展に出品、以後は個展を中心に発表を続けた。

 

清宮が追い求めたものは、版による複製性よりも、「彫り」の線や「摺り」による色の重なりである。油性インクではなく透明水彩を用い、摺りごとに色調を微妙に変化させ、版画ならではの表現を目指した。また、版画であっても1枚、あるいは数枚しか摺られなかった作品が多く、摺りの少ない作例に触れる好機ともなるだろう。

 

今展では、年代順に制作テーマの変遷を追いながら、木版を中心に水彩画、ガラス絵など191点の作品を紹介。実際の版木も展示され、清宮の制作について垣間見ることができる。会期中には一部展示替えがある。

 

「蝶」1963年茨城県近代美術館 照沼コレクション

「蝶」1963年 茨城県近代美術館 照沼コレクション

 

 

【展覧会】 生誕100年 清宮質文 あの夕日の彼方へ

【会期】 2018年2月23日(金)~4月8日(日)

【会場】 茨城県近代美術館(水戸市千波町東久保666―1)

【TEL】 029―243―5111

【休館】 4月2日(月)

【開館】 9:30~17:00(入場は16:30まで)

【料金】 一般980円 高大生720円 小中生360円

【関連リンク】 茨城県近代美術館

 

講演+実演「清宮の木版技法のツボ」

【開催】 3月4日(日) 14:00~15:30

【講師】 岩佐徹(版画家)

【会場】 同館地階講堂

【料金】 無料、事前申込不要

【定員】 250名

 

学芸員によるギャラリートーク

【開催】 3月11日(日) 14:00~15:00

【講師】 井野功一(同館首席学芸員)

【会場】 同館企画展示室

【料金】 要企画展チケット

【定員】 無し

 

ミュージアムコンサート「好文の梅 華麗なる桜 春の一日〝箏〟の花を咲かせます」

【開催】 3月18日(日) 14:00~15:30

【出演】 水野箏曲会(代表 水野紀美子氏 他会員)、賛助出演 内田有一氏(クラリネット)

【曲目】 「湧き出づる力」、「春の海」、「さくら」他

【会場】 同館地階講堂

【料金】 参加無料、事前申込不要

【定員】 250名程度

 

ワークショップ&トーク「ガラス絵~心の中の閃光~」

【開催】 3月24日(土) 11:30~16:30

【講師】 山中現(画家・版画家)

【会場】 同館地階講座室、展示室

【料金】 700円(材料費)、来館か往復ハガキで事前申込(締切:3月9日(金)ハガキ必着)

【定員】 先着30名

 


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