美大とコラボの新企画も!「アートフェア東京2018」に国内外164軒が参加

2018年02月09日 11:19 カテゴリ:最新のニュース

 

アートフェア東京2017 会場風景

アートフェア東京2017 会場風景

 

3月9日~11日の3日間にわたり開催される日本最大級のアートフェア「アートフェア東京2018」が、今回の特別プログラムを発表した。2020年を超えてなお日本のアートシーンを盛り上げることを目指し、若手アーティストを支援する2つの新企画が誕生する。

 

1つ目は、各国駐日大使が推薦する若手アーティストの国際展。中国、コンゴ、コロンビア、イタリア、フランス、イスラエルなどの9カ国の大使館が選んだ、各国代表の新鋭アーティストの作品が紹介される。キュレーションは、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻修士課程の黒沢聖覇が担当。各国から集った新鋭アーティストの作品を、同じく新鋭のキュレーターがどのように再構成するのか注目したい。展覧会タイトルは「パンゲア・テクトニクス— 地殻変動するアート ⇄ ものがたりの分岐点 —」。世界中の様々な大陸にある各国大使館から推薦されたアーティストたちを「パンゲア・テクトニクス」(パンゲア=超大陸、テクトニクス=地殻変動)というコンセプトでひとつの展覧会にまとめることで、地球史の長大な時間軸から現代アートを見つめる方法を提案する。大きな視点で、それぞれの国のアート、文化、美学の共通点や差異を発見できるだろう。

 

「パンゲア・テクトニクス— 地殻変動するアート ⇄ ものがたりの分岐点 —」出品作家 左=イタリア:Gianluca Malgeri《Planetary Garden》2018 Mix media 300×260×260 cm Planetary Garden, Gianluca Malgeri, 2018 右=中国:Teng Teng(滕 腾)《Lost in Luo》2018 Ink and pigment on silk 46×46cm ©️滕腾 TengTeng

「パンゲア・テクトニクス— 地殻変動するアート ⇄ ものがたりの分岐点 —」出品作家
左=イタリア:Gianluca Malgeri《Planetary Garden》2018 Mix media 300×260×260 cm Planetary Garden, Gianluca Malgeri, 2018
右=中国:Teng Teng(滕 腾)《Lost in Luo》2018 Ink and pigment on silk 46×46cm ©️滕腾 TengTeng

 

2つ目の新企画は、日本を代表する芸術系大学の学生チームが一丸となって挑戦する展覧会「Future Artists Tokyo」。東京藝術大学、筑波大学、女子美術大学、多摩美術大学、東京造形大学、武蔵野美術大学の芸術系6大学の学生によるグループ展として開催される。同6大学から1名ずつアート・プロデュースを専攻する学生・研究員が参加し、チームとなって展示キュレーションに挑戦。未来を担うアーティストやキュレーターの誕生に期待したい。

 

アートカーに使用される浅野春香の《シワの絵》

アートカーに使用される浅野春香の《シワの絵》

また、恒例のアートカー企画は「領域を超え、多様な表現者にひらかれた未来社会」を目指し、今回は公募で作品を決定した。「一般社団法人 障がい者自立推進機構」登録の630名を超える作家の作品と、新たな公募作品の中から5名の作品がノミネートし、2017年12月の最終選考を経て、浅野春香(1985年仙台市生まれ)の《シワの絵》に決定。同作はキャンバスではなく米袋をハサミと手で切り、その時に残ったシワを題材にして描かれたもの。審査員は秋元雄史(東京藝術大学大学美術館 館長・教授 / 金沢21世紀美術館 特任館長)、山本豊津(東京画廊+BTAP代表 / アートフェア東京 シニア・アドバイザー)、來住尚彦(一般社団法人 アート東京 代表理事 / アートフェア東京 エグゼクティブ プロデューサー)の3氏が務めた。同作はトヨタ自動車株式会社の燃料電池自動車「MIRAI」にラッピングされ、東京国際フォーラムの無料入場エリアで展示される。

 

今回は「Art is Life」をテーマに過去最多の国内外164ギャラリーが参加。例年以上に大型ブースの出展が多く、展示面積は前年と比べ20%アップ。迫力ある作品展示が期待できる。公式webサイトには一部ギャラリーの作品が閲覧できる“Artworks”ページもオープンしており、一足先に今年のアートフェアの雰囲気を楽しむことができる。古美術、工芸から近代美術、現代アートまで幅広いジャンルの美術品が一堂に集まる今展。今年はなんと平安時代の仏像や縄文土器も出品されるとのこと。様々な時代、そして様々な地域のアートを体感できる好機となるだろう。

 

ジョナス ウッド《Head Up》266.7×226.1 cm キャンバス・油彩、アクリル 2013 SAKURADO FINE ARTS

ジョナス ウッド《Head Up》266.7×226.1 cm キャンバス・油彩、アクリル 2013 SAKURADO FINE ARTS

 

鬼頭健吾《cartwheel galaxy》292×108×6.5cm mixed media 2017 rin art association

鬼頭健吾《cartwheel galaxy》292×108×6.5cm mixed media 2017 rin art association

 

三家俊彦《The Aluminum Garden - Structural Studies of Plant, Virginia Creeper》2015-2017 variable Aluminium  rin art association

三家俊彦《The Aluminum Garden – Structural Studies of Plant, Virginia Creeper》2015-2017 variable Aluminium  rin art association

 

王冠型土器 縄文時代 中期 去来

王冠型土器 縄文時代 中期 去来

 

アートフェア東京2018

【会期】

<プレスビューなど>(招待制)

3月8日(木) 13:00 ~ 20:00

<一般会期>

3月9日(金) 11:00~20:00

3月10日(土) 11:00~20:00

3月11日(日) 11:00~17:00

【会場】東京国際フォーラム・ホール E、ロビーギャラリー

【料金】1DAYパスポート 前売券 3,000円(税込)/当日 3,500円(税込)

 

【関連リンク】アートフェア東京

【関連リンク】「アートフェア東京」がロゴデザインを一新、デザイナーに田中義久

 

 


関連記事

その他の記事