刀装具の金属美から、華やかな刀身彫刻まで! 根津美術館で「鏨の華」展が開催

2017年10月27日 14:01 カテゴリ:最新のニュース

 

《鍾馗鬼図大小鐔》松尾月山作 日本・江戸~明治時代 19世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

《鍾馗鬼図大小鐔》松尾月山作 日本・江戸~明治時代 19世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

 

刀剣をテーマとした展覧会は近年増えてきているが、今度は刀ではなく「刀装具」にスポットを当てた展覧会が11月3日より東京・青山の根津美術館で開催される。

 

刀剣外装のための金具は、江戸時代以降に装飾性が増し、金属とは思えないほどのきらびやかで細密な作品が残された。明治時代の実業家・光村利藻(みつむら・としも/1877~1955)はそんな刀装具を中心に一大コレクションを築き、名著『鏨廼花』を刊行。断絶の危機にあった装剣金工の技術継承にも心を配り、多くの作り手を護ったことでも知られている。

 

 

上:《波葦蒔絵合口拵》加納夏雄・柴田是真合作 日本・江戸時代 19世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵) 下:《刀》月山貞一(初代)作 日本・明治38年(1905) 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

上:《波葦蒔絵合口拵》加納夏雄・柴田是真合作 日本・江戸時代 19世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)
下:《刀》月山貞一(初代)作 日本・明治38年(1905) 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

 

 

現在根津美術館には利藻のコレクション約1,200件が伝わっている。今展では館蔵の光村コレクションを中心に、約130件の刀装具と、刀剣や絵画資料を紹介。雪村の水墨画「呂洞賓図」をなんと金属で再現した意欲作や、華やかな刀身彫刻も楽しめる。光村利藻が魅せられた金属美の世界を、この機会にぜひ覗いてみてほしい。会期中には講演会などのイベントも開催。

 

《芙蓉朝顔図目貫》吉田至永作 日本・明治時代 19-20世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

《芙蓉朝顔図目貫》吉田至永作 日本・明治時代 19-20世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

 

《鍾馗鬼図大小鐔》松尾月山作 日本・江戸~明治時代 19世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

《鍾馗鬼図大小鐔》松尾月山作 日本・江戸~明治時代 19世紀 根津美術館蔵 (光村利藻旧蔵)

 

《粟穂図大小揃金具》荒木東明作 日本・江戸時代 19世紀 個人蔵(光村利藻旧蔵)

《粟穂図大小揃金具》荒木東明作 日本・江戸時代 19世紀 個人蔵(光村利藻旧蔵)

 

【展覧会】特別展 鏨の華 ―光村コレクションの刀装具―

【会期】2017年11月3日(金・祝)~12月17日(日)

【会場】根津美術館 展示室1・2(東京都港区南青山6-5-1)

【TEL】03-3400-2536

【休館】月曜

【開館】10:00~17:00(入館は16:30まで)

【料金】一般1,300円 学生[高校生以上]800円 中学生以下無料

 

【関連リンク】根津美術館

 


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