応用物理学の研究者が描くヨーロッパ―「佐藤勝昭展2016」が東京で開催

2016年11月05日 14:07 カテゴリ:最新のニュース

 

 

応用物理学の研究者であるとともに、日府展を中心に精力的な創作活動を続ける佐藤勝昭(1942年生まれ、日本画府理事・洋画部審査員、東京農工大学名誉教授)の新作展が、東京・御茶ノ水のアートギャラリー884で開催されている。

 

京都大学および京都大学大学院で電気工学を修め、NHKでの勤務を経て84年より東京農工大学工学部で教鞭を執り、89年に教授、2005年に同大学理事副学長に就任。現在は科学技術振興機構(JST)の研究広報主監を務め、また、『太陽電池のキホン』(ソフトバンククリエイティブ)や『磁性超入門~ようこそまぐねの国に~』(共立出版)など多数の著書も手掛けている。

 

一方で佐藤は、小学生の頃より油絵を学び、NHK美術部で中島哲朗、日本画府前理事長の樋渡涓二に師事して日府展に出品。これまで日府賞、記念賞、愛知県知事賞等受賞など受賞を重ねてきた。学会や国際会議で様々な土地を訪ねるたびに暇さえあればスケッチを重ね、たっぷりとした厚塗りのタッチでその風景を瑞々しく描き出す。特にヨーロッパの石造りの重厚感ある建物や色彩豊かな街並みは「油絵の具は、こういう風景を描くために開発されたのではないかとさえ思う」と画家を魅了してやまないという。

 

今展では、ハンガリー・ブタペストの街並みを俯瞰的に捉えた《街の俯瞰》をはじめとするヨーロッパの街並みを中心に、街や植物を描いたスケッチもあわせて大小約25点を展示。「研究発表も絵画も、何を訴えるのかが明確でなければなりません。また、どちらもある意味での“遊び”がなければなりません」と語る画家の、塗り重ねによって醸される欧州の街のどっしりした質感と、「描き切らない」遊びの感覚を楽しんでほしい。

 

 

 

【会期】2016年11月5日(土)~13日(日)
【会場】アートギャラリー884(東京都文京区本郷3-4-3 ヒルズ884御茶ノ水ビル1F)
【TEL】03-5615-8843
【休廊】月曜
【営業時間】11:00~18:30 ※最終日15:00まで

 

【関連リンク】「佐藤勝昭のホームページ」

 


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