国立西洋美術館、世界文化遺産に登録

2016年07月17日 19:37 カテゴリ:最新のニュース

 

 

7月17日、国立西洋美術館が世界遺産への登録が決定した。トルコのイスタンブールで開かれているユネスコの世界遺産委員会において決まったもので、ル・コルビュジエ(1887~1965)が設計した7カ国・17の建物によって構成する「ル・コルビュジエの建築作品−近代建築運動への顕著な貢献−」として、世界遺産のリストに掲載される。

 

国立西洋美術館は1959年に開館。フランス政府から寄贈返還された松方コレクションを中心とした絵画・彫刻を収蔵、展示するために計画され、コルビュジエが基本設計を行った。国内では唯一のコルビュジエ設計の建物。これまで、2009年と2011年の2度にわたって世界遺産への登録が見送られていたが、3度目の挑戦が実を結んだ。東京23区内では初めて、国内では20件目の世界遺産となる。

 

世界遺産委員会は、15日遅くに発生したトルコ軍の一部によるクーデターの動きを受けて審議を中止していたが、17日に案件を制限して再開し、国立西洋美術館の登録が決定された。安倍晋三首相は登録を受けて「現役の美術館として活用しながら保全に取り組んできた関係者の方々、これを支援してこられた地元の皆様に深い敬意を表します。世界の宝となった国立西洋美術館を、これからもしっかりと守って次世代へ引き継いでいくとともに、このような世界的な文化や価値観の共有の視点から、日本の文化芸術を強く世界に向けて発信していきたいと思います」とする談話を発表している。

 

【関連リンク】国立西洋美術館 UNESCO World Heritage Centre(英語)

 


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