日本書道のユネスコ登録に向けて運動推進中 ロゴマーク決定、署名運動も

2016年05月17日 11:18 カテゴリ:最新のニュース

 

 

「日本の書道文化」のユネスコ無形文化遺産登録を目指し、昨年4月に発足した「日本書道ユネスコ登録推進協議会」(発起団体:全国書美術振興会、全日本書道連盟、日本書芸院)が登録に向けて運動を進めている。

 

協議会発足時は日本の独創性をアピールしようと申請名のサブタイトルを「中でも仮名書道を」としていたが、ユネスコは審査時に社会的役割・効果を最重要視するという文化庁無形文化遺産アドバイザーの提言により、「書き初めを特筆して」に改めた。全国の48新聞社に対して各所在地における書き初めの実態調査を依頼したほか、書き初め大会の現地取材を随時行い、その様相を探っていく。

 

広報面ではポスターやバナーを製作。ロゴマークはコンペを実施、同協議会の関係団体の推薦を得た4人のデザイナーの中から関岡裕之氏の案が選ばれた。日本の伝統文化である仮名文字「わ」によって、スローガンの「つなごう」を表現。またスローガンにある「書道」の二文字は、和様の書を築いた三蹟の一人・小野道風の書。異なる2つの作品からそれぞれ「書」と「道」の一文字ずつを抜粋し、組み合わせて使用するのは異例だが、各作品を所蔵する宮内庁三の丸尚蔵館(東京都)と正木美術館(大阪府)の理解が得られ使用許可に至った。ホームページも開設し、運動の周知を図っていく。

 

署名運動も団体を対象に展開する。各都道府県から選出した地域代表委員は自治体、公共・民間施設、ミュージアム、社寺などから、また毎日書道会、読売書法会、産経国際書会はそれぞれの所属会派から賛同署名を募る。

 

代表案件に選ばれるための国内審査、ユネスコへの申請書類提出・審査と登録への道のりは長く厳しいが、書道界が一丸となって運動推進に取り組むことが望まれる。登録推進運動に関する問い合わせ等は協議会事務局へ(TEL:03-3568-2071、Email:info@shodoisan.jp)。

 

【関連リンク】日本書道ユネスコ登録推進協議会

 

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