VOCA2016受賞者決まる VOCA賞に久門剛史氏

2015年12月25日 13:33 カテゴリ:最新のニュース

 

 

今年で23年目を迎える『VOCA展2016』(The Vision of Contemporary Art/主催:「VOCA展」実行委員会/公益財団法人日本美術協会 上野の森美術館、特別協賛:第一生命保険株式会社)の各賞が12月25日に発表され、大賞であるVOCA賞は京都府向日市在住(京都市出身)・久門剛史氏の「crossfades #3」に決定した。推薦者はインディペンデントキュレーターの林寿美氏。

 

久門氏は1981年生まれで京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了(07年)。平成27年度京都市芸術文化特別奨励者(15年)。音や光、立体を用いて、見る者の視点と感度を問うインスタレーションを主に手がけているアーティストで、「新たな知覚のありようを簡潔に提示している」などの点が評価され、この度の受賞となった。また近年では日産アートアワード2015でファイナリストとして選抜、オーディエンス賞を受賞するなど注目を集めている。

 

今回の受賞に関し、久門氏は「このような賞を受賞させて頂き、大変驚いております。応援してくださる皆様や、作品を制作できる環境に感謝し、これからも制作活動とそれを取り巻く社会に丁寧に 向き合いたいと思います」とコメントを寄せている。

 

 

日産アートアワード2015でオーディエンス賞を受賞した《Quantize #5》

日産アートアワード2015でオーディエンス賞を受賞した《Quantize #5》

 

今回は新進気鋭の作家32名が出品。この中からVOCA賞のほか、VOCA奨励賞(鈴木のぞみ、谷原菜摘子)、佳作賞(大山エンリコイサム、佐竹真紀)が選考会によって決まり、また大原美術館賞(尾﨑森平)が同美術館独自の選考を経て決定した。

 

選考委員は建畠晢(選考委員長/多摩美術大学学長)、本江邦夫(多摩美術大学教授)、笠原 美智子(東京都写真美術館事業企画課長)、片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター)、神谷幸江(ジャパン・ソサエティー ギャラリー・ディレクター)、島敦彦(愛知県美術館館長)の6氏。

 

建畠氏は「VOCA展は推薦制でありながらも、結果的には時代の趨勢を反映する場となっている」と選考所感を寄せており、また片岡氏は「描画力やスケール感が優先されがちな作品審査において、コンセプチュアルな作品がVOCA賞を受賞したことは、賞の今後に新たな可能性をもたらした」と述べている。

 

 

 

 

 

 

【会期】2016年3月12日(土)~3月30日(水)

【会場】上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)

【休館】無休

【開館】10:00~18:00

【料金】一般・大学生500円 高校生以下無料 

【関連リンク】上野の森美術館

 

■シンポジウム「平面の時間」

【日時】3月11日(金)15:00~17:00

【モデレーター】建畠晢

【パネリスト】本江邦夫、笠原美智子、片岡真実、神谷幸江、島敦彦、藤本由紀夫(アーティスト)

【申込み】住所・氏名とシンポジウム参加希望を明記の上、FAXまたはメールにて申し込みのこと

【申込先】上野の森美術館「VOCA展」係 FAX:03-3833-4193 Mail: voca2016@ueno-mori.org

【定員】150名(定員になり次第締め切り)

 

■アーティスト・トーク

3月12日(土)15:00~16:00 谷原菜摘子、佐竹真紀

3月19日(土)15:00~16:00 鈴木のぞみ、尾﨑森平、大山エンリコイサム

3月29日(火)15:00~16:00 久門剛史

【会場】全て上野の森美術館

 

■学芸員によるトーク

【日時】3月13日(日)、20日(日) 15:00~16:00

【会場】上野の森美術館

※申込不要、要入場券

 


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