日本の美術館として初!大分県立美術館が「LCD Award」最優秀新設文化施設を受賞

2015年10月13日 17:18 カテゴリ:最新のニュース

 

大分県立美術館(OPAM)は10日、ロンドンのJumeirah Carlton Towerで、LCD Awards(Leading Culture Destinations Awards(優れた文化施設に対する表彰制度))2015の授賞式が行われ、同館がBest Emerging Culture Destination Asia/Pacific Award(アジア・太平洋部門における最優秀新設文化施設)を受賞したと発表した。

 

LCD AwardsはLeading Culture Destinations Awardsが、The New York Timesとartnetの協力により、2014年から始めた受賞制度。最も卓越した文化施設や新興の文化施設に、スポットライトをあて、文化と観光産業とをつなぐとともに、LCDが展開するメディアキャンペーンを通じて、文化的な次世代の旅行者を刺激することを目的とし、美術館の新たな施設や取り組みに対して、文化分野における創造性や革新性を見出し、賞を贈っている。世界で最も影響力のあるクリエイティブのコミュニティから選ばれた73名のAMBASSADOR(情報提供者)によるノミネートとLCDの研究と経験とともに、候補リストがつくられ、12名の審査員によって最終審査が行われ、①展覧会・プログラム/②建築・空間デザイン/③食事・飲物/④ショップ/⑤デジタルプログラムの5つの観点から各施設を評価する。

 

今回OPAMが受賞したのは地域ごとに賞が贈られる「Best Emerging Culture Destination」。アジア・太平洋部門ではシンガポールのピナコテーク・ド・パリや台湾のアジア・ミュージアム・オブ・モダン・アートなど4候補を抑えての受賞となった。なお他の地域ではヨーロッパ=Whitworth Art Gallery(マンチェスター)、北アメリカ=Whitney Museum of American Art(ニューヨーク)、中央・南アメリカ=Gran Museo del Mundo Maya(メキシコ)、アフリカ=Museum MMP(モロッコ)、中東=Arab Museum of Modern Art(ドーハ)が受賞。

 

また展覧会や空間、ショップなど各項目において優れた美術館に贈られる「LCD Awards」では展覧会・プログラム=Tate Modern(ロンドン)、建築・空間デザイン=Fondation Louis Vuitton(パリ)、食事・飲物=Centre Pompidou(パリ)、ショップ=Victoria and Albert Museum(ロンドン)、デジタルプログラム=Museum of Modern Art(ニューヨーク)など世界の名だたる美術館が受賞した。

 

今回の大分県立美術館の受賞に関し、館長の新見隆氏は「今年4月の開館以来、県内、さらには日本中から多くのみなさまにお越しいただくとともに、国内でも大変注目していただいております。今回、ニューヨークのホイットニー美術館やMoMA(ニューヨーク近代美術館)、ロンドンのテート・モダンやヴィクトリア・アルバート美術館などと並び、世界的な視点でも評価をいただきました。今回の受賞は、県民の誇りであり、これからも、一地方の域を超え、世界的にも注目を集める美術館として、取り組んでいきたいと思います」と喜びの声を寄せている。

 

なお、同館では10月31日(土)から2016年1月24日(日)まで、開館記念展第2弾として『「神々の黄昏」―東西のヴィーナス出会う世紀末、心 の風景(けしき)、西東』を開催する。

 

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