「TOKYO ART BOOK FAIR 2015」のおすすめイベント8選

2015年09月14日 14:24 カテゴリ:最新のニュース

 

アジア最大規模のアートブックフェア「TOKYO ART BOOK FAIR  2015」の開催がいよいよ19日(土)に迫ってきた。そこでArt Annual onlineでは同フェアで行われる多数のイベントからおすすめのものをピックアップしてお届けする。

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①LIVE PERFORMANCE「SPBH: TKY > AMS > NYC(9/21 11:00-18:00)

会場:中庭特設ブース

 

 

ロンドンを拠点に設立5周年を迎える「Self Publish, Be Happy」が、アメリカの出版社「Aperture」と「Self Publish, Be Happy: A DIY Photobook Manual and Manifesto」を共同発行することを記念し、大規模なブックメイキングパフォーマンスを開催。同日に世界中で開催されることになった3つのブックフェアを、時差を利用しながら24時間かけて3大陸にまたがり、総勢11人のアーティスト達が1つの本を作り上げるというもので、9月19日(土)にTHE TOKYO ART BOOK FAIRからスタートし、アムステルダムのUNSEEN PHOTOBOOK FAIRを経由し、最後はNY ART BOOK FAIRで完結するという壮大なもの。

 

ブックフェアでの参加アーティスト達は、距離や時間を超えてそれぞれが生み出す作品にして作品という形で意見交換を行い、最終的には「Self Publish, Be Happy」のディレクター、Bruno Ceschel(ブルーノ・ケシェル)とデザイナーのAntonio de Luca(アントニオ・デ・ルカ)によって編集・デザインされ、集約的なDIYブックとして、9月20日(日)に「Aperture」と「Self Publish, Be Happy」のウェブサイトから無料ダウンロード出来るようになる。日本側の参加作家は対赤鹿麻耶、うつゆみこ、滝沢宏の3名。

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②OPENING TALK「ZINES OF OUR TIMES – アートブックから始めるアート」(9/21 17:00-18:30)

会場:Event Space 申込不要・入場無料

 

 

同フェアでは欠かせない存在である“ZINE”がテーマのオープニングトーク。アーティストがこの表現媒体を採用した意義や魅力、ZINEというフォーマットの持つ機能や可能性、そしてアーティストブックを始めとした多様な出版表現のありかたを探る。登壇は著作『拡張するファッション』で知られる林央子、今年東京都現代美術館で開催された「他人の時間 Time of others」にも参加したアーティスト・ミヤギフトシ、そして2001年にNievesを設立、アーティストブックやZINEの出版・流通を開始し、若手から有名作家まで、幅広い層の作家の書籍を手がけているベンジャミン・ソマホルダーの3名。

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③エアーボーリング大会(9/19 19:00-20:00)

会場:2F廊下

 

 

ボーリング玉を使わずに競技を行い、スコア表がジンになるという独特のパフォーマンス。現代アーティストの加賀美健、中村穣二、平山昌尚が出演。

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④THE TOKYO ART BOOK FAIR Powered by PechaKucha(9/19 19:00-20:30)

会場:Event Space 申込不要・入場無料

 

 

フェアに参加する出展者やゲストによる公開プレゼンテーション。20枚のスライドをそれぞれ20秒ずつ、合計6分40秒という時間枠のなかで、国内外の出版社やアーティスト、コレクティブの面々がそれぞれの活動について語る。ブックメイカーたちの生の声を聞ける貴重な機会だ。

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⑤SYMPOSIUM「THE PAST, PRESENT AND FUTURE OF PRINTED MATTER」(9/20 13:00 – 15:00)

会場:Event Space 申込不要・入場無料

 

 

美術にまつわる印刷物の歴史とこれからをテーマとしたディスカッションを開催。2014年に『美術と印刷物 1960-1970年代を中心に』を開催した東京国立近代美術館の鈴木勝雄氏、芸術学やアーカイヴ理論についての研究を行う慶應義塾大学アート・センター所員の上崎千氏、そして現在国立国際美術館で開催中の『ヴォルフガング・ティルマンス Your Body is Yours』のカタログやポスターなどの印刷物を手がけたグラフィックデザイナーの森大志郎氏を招き、アーティストが手がけてきたアーティストブック、そして展示カタログや広報物などの印刷物についての歴史をふりかえりつつ、これからの美術と印刷物の関係性について探る。

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⑥SYMPOSIUM「THE SWISS PHOTOBOOK」(9/21 12:30 – 14:30)

会場:Event Space 申込不要・入場無料

 

 

今年のゲストカントリー「スイス」の特集の関連イベントとして、スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団の協力のもと開催するシンポジウム。『Swiss Photobooks from 1927 to the Present』(2011年刊)共著者のスイス写真史家Ulrike Meyer Stump(ウルリケ・メイヤー・スタンプ)をナビゲーターに迎え、優れた写真集を作り出して世界的に認められているスイス写真界を牽引している写真家や出版社、編集者による議論や最新作のプレゼンテーションが行われる。シンポジウム終了後には、登壇者のGeorg Rutishauser(Fink Verlag)が共同企画参加した、一般参加型の実験的ブックメイキングパフォーマンス「Ten Sheets of Paper」の実演を同会場内にて開催。

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⑦SYMPOSIUM「デザインと出版:出版人としてのデザイナー、デザイナーとしての出版人」(9/21 15:00-16:30)

会場:Event Space 申込不要・入場無

 

 

同人精神によって生み出される出版物の多くにおいて、著者や編集者はそのままデザイナーでもある。その一方、職業的なデザイナーにとっても出版は自主プロジェクトの形式として長い歴史をもっている。出版とデザインの交点に浮かび上がるものは何か?個人出版の非職業的デザインの面白さ、デザイナーによる出版物の展開、出版という行為の現代的可能性等々、出版とデザインの深い関係についてデザイナーと編集者が語り合う。アイデアNo. 371特集「アイデアのアイデア」連動企画。登壇は大原大次郎(デザイナー)、橋詰宗(デザイナー)、古賀稔章(編集者)、室賀清徳(「アイデア」編集長)。

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⑧LECTURE & SCREENING「TERAYAMA WORLD」(9/21 17:00 – 18:30) 

会場:Event Space 申込不要・入場無料

 

 

今年で生誕80周年となり、各所で関連イベントが開催されるなど改めてその作品や活動に注目があつまる「寺山修司」の「創造力」に焦点を当てたレクチャーイベントを開催。寺山修司と直接交流のあったテラヤマ第一世代からゲストを招き、寺山修司が与えた影響、そしてそこからゲストたちはそのメッセージをどのように受けとったのかなどを、現在 “本”、”映像”、”演劇” などの作品を通して触れることが出来る寺山修司の世界観から、ゲストの写真家・沢渡朔氏が撮影を担当した「トマトケチャップ皇帝」(1971年)、そしてアートブックフェアという場に合わせてテラヤマ・ワールド代表の笹目氏がセレクトした「書見機」(1977年)を映像資料として上映しながらトークを行う。ゲストは森崎偏陸、笹目浩之(テラヤマ・ワールド代表)。

 

【会期】2015年9月19日(土)~ 9月21日(月・祝)

【会場】京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス(東京都港区北青山1-7-15)

【料金】無料

【関連リンク】THE TOKYO ART BOOK FAIR 2015

 


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