サエボーグが岡本太郎記念館で特別展示 ラバースーツで「火」モチーフに

2015年05月15日 11:04 カテゴリ:最新のニュース

 

「HISSS」 画像提供:岡本太郎記念館

「HISSS」 画像提供:岡本太郎記念館

2014年の岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)で岡本敏子賞を受賞したアーティスト・サエボーグが岡本太郎記念館で特別展示「HISSS」を5月27日から開催する。

 

サエボーグは1981年富山県生まれ。自らゴム製の着ぐるみを制作・着用する作品を制作し、TARO賞では家畜をテーマにしたインスタレーション「Slaughterhouse-9」で敏子賞を受賞した。今展でモチーフとなるのは「火」。蛇から生まれた「火ぐるみ」をスーツに仕立て、生物を超えた生命体を生み出すという。なお会期初日の5月27日(水)と会期中の土日はサエボーグによるパフォーマンスを開催。時間などの詳細は後日岡本太郎記念館HPで発表される。

 

 

サエボーグコメント

サエボーグの名前はサイボーグ的な身体と重ねて合わせています。ゴムという人工的な皮膚を身につけ、自分の性別や年齢、様々な枠組みを超越した、人ではない何かになることに憧れているのです。ゴム製のスーツは汗だくになり、つらく息苦しいですが、パンパンに膨らんだゴムが隙間なく本来の身体を圧迫し、自分の体そのものになる感覚を得ることが出来ます。自分ではないもの、自己を超越したものに憑依することができるのです。

 

前作は家畜をテーマにし、今回は火をモチーフにしました。今回のスーツは蛇からうまれた「火ぐるみ」です。「世界のはじまりの蛇」からうまれてきた生物を超えた生命体です。岡本太郎が常に描き続けたのはいのちというビッグバンです。かつて蛇には手と足がありました。蛇は土をくらい、地べたを這いずりまわるようになり、一方で龍は強大な力をもちます。誰が蛇の手足を奪ったのでしょうか。その問いかけを今回は作品にしました。神に近づき畏怖する人間、それは現代のプロメテウスなのかもしれません。

 

「HISSS」画像提供:岡本太郎記念館

「HISSS」画像提供:岡本太郎記念館

 

「HISSS」画像提供:岡本太郎記念館

「HISSS」画像提供:岡本太郎記念館

 

【会期】2015年5月27日(水)~6月14日(日)

【会場】岡本太郎記念館(東京都港区南青山6-1-19) TEL03-3406-0801

【休館】火曜、祝日のとき翌日

【開館】10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)

【料金】一般620円 小学生310円

【関連リンク】岡本太郎記念館

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