美術史学会シンポジウム「裂ける日常、断たれる記憶-福島をつなぐアート/ミュージアム」が福島県美で開催

2015年03月02日 17:21 カテゴリ:最新のニュース

 

1美術史学会(学会代表委員・鈴木廣之)は、3月29日(日)、シンポジウム「裂ける日常、断たれる記憶-福島をつなぐアート/ミュージアム」を福島県立美術館で開催する。

 

2011年3月11日の地震と津波に引き続いて起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故は、人々の物心両面に大きな影響を及ぼし続けている。同学会は一昨年、「震災とミュージアム-そのとき私たちは何ができるのか」と題するシンポジウムを仙台市で開催し、罹災した文化財や関係施設のレスキュー活動と復興支援事業をめぐり美術史に関わる者として何ができるのかを議論した。

 

震災から4年を経て開催する今回のシンポジウムでは、かたちあるものの救済活動ということに加えて、あるとき突如として裂けてしまった日常や断たれてしまった記憶といった「かたちのないもの」の恢復に対するアートやミュージアムのかかわりようを、「福島」という現場で議論する。

 

プログラムは、第1部:報告「福島から」と第2部:クロストーク「福島へ」、全体討議「福島をつなぐアート/ミュージアム」で構成、総合司会は筑波大学准教授の寺門臨太郎氏が務める。第1部では、福島県立美術館学芸課長の伊藤匡氏、いわき市立美術館副館長の平野明彦氏、福島県立博物館専門学芸員の川延安直氏が発表を行い、第2部では川延氏をモデレーターに、映画監督で美術家の藤井光氏、美術家の小沢剛氏、東京国立近代美術館企画課長の蔵屋美香氏が「災後に記憶を紡ぐということ 福島での制作と課題」というテーマで討論を行う。全体討議では、栃木県立美術館の小勝禮子氏が司会を務め、美術史家で九州大学大学院教授の後小路雅弘氏も討議に加わる。

 

定員は240名。美術史学会会員以外の参加も可、参加無料、事前申込不要。

 

 

美術史学会 美術館博物館委員会 東西合同シンポジウム
「裂ける日常、断たれる記憶-福島をつなぐアート/ミュージアム」

【日時】2015年3月29日(日) 10:30~16:00

【会場】福島県立美術館 講堂(福島市森合字西養山1番地)

【主催】美術史学会、福島県立美術館

【後援】全国美術館会議、文化資源学会、日本アートマネジメント学会

【関連リンク】美術史学会

 


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