【イベント】宮城県美で美術館講座「戦後の美術と批評をめぐって」開催(全4回)

2015年01月09日 11:22 カテゴリ:最新のニュース

 

1950年代から現在にいたる美術と批評の状況を講義

 

 

1月31日より開催される「針生一郎と戦後美術」展に合わせ、宮城県美術館では日本の美術と批評をテーマにした美術館講座「戦後の美術と批評をめぐって」が行われる。

 

宮城県生まれの針生一郎(1925~2010)は、終戦後間もなく、美術評論家としての活動を開始。終生現役を貫いて、同時代の美術と社会との関わりを論じつづけ、美術批評史上に欠かせない存在となっている。今回は、評論家・針生一郎が生きた1950年代から現在にいたる美術と批評の状況を池田龍雄、光田由里、椹木野衣、沢山遼の4氏が、それぞれの視点から講座を行う。

 

第1回「戦後からの出発-日本の前衛芸術家たち」

【日時】2015年3月1日(日) 13:30~15:00

【講師】池田龍雄(画家)

1928年生まれ。48年多摩芸術大学(現多摩美術大学)入学。在学中、花田清輝主宰の「夜の会」に参加。初期は、社会問題に直接取材して描く「ルポルタージュ絵画」を手がけ、やがて人間の本質を鋭く風刺したペン画のシリーズ、宇宙や生命を連想させる「BRAHMAN」シリーズなど独自の作風を展開。個展、グループ展への出品多数。著書に『芸術アヴァンギャルドの背中』(沖積舎、2001)など

 

第2回「批評の英雄時代-戦後美術と戦後批評の成立」

【日時】2015年3月8日(日) 13:30~15:00

【講師】光田由里(美術評論家)

京都大学文学部卒業後、富山県立近代美術館、渋谷区立松濤美術館に勤務。写真と近・現代美術史を専門とし、多数の展覧会を企画。美術評論活動も行っている。主な著書に、『写真、芸術との界面に―写真史一九一〇年代‐七〇年代』(青弓社、2006)、『高松次郎 言葉ともの―日本の現代美術1961-72』(水声社、2011)など。

 

第3回「美術批評の現在進行形」

【日時】2015年3月15日(日) 13:30~15:00

【講師】椹木野衣(美術評論家)

1962年生まれ。多摩美術大学教授。同志社大学文学部文化学科を卒業後、初の評論集『シュミレーショニズム ハウス・ミュージックと盗用芸術』(洋泉社、1991)を刊行。以後『日本・現代・美術』(新潮社、1996)など次々と著書を発表し、現在まで日本の美術評論を牽引し続けている。現在月刊誌「美術手帖」に「後・美術論 第二部・流浪篇」を連載中。

 

第4回「批評の闘争/事物の思考 -針生一郎を読む」

【日時】2015年3月22日(日) 13:30~15:00

【講師】沢山遼(美術評論家)

1982年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程修了。2010年「レイバー・ワーク ―カール・アンドレにおける制作の概念」で『美術手帖』第14回芸術評論募集第一席。共著に論文「ポスト=メディウム・コンディションとは何か?」を収めた『コンテンポラリー・アート・セオリー(EOS ART BOOKS SERIES 001)』(EOS ART BOOKS、2013)など多数。美術家と評論家が同格で関わる自主企画展「引込線」などにも活躍の場を広げている。

 

 

会場は全て宮城県美術館アート・ホール(佐藤忠良記念館地下1階)。定員は各回60名で料金無料。

申込みは TEL 022-221-2114(教育普及部直通)または同館創作室にて受付。

 

【関連リンク】宮城県美術館

 


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