【ニュース】え?フェルメール「牛乳を注ぐ女」の裏側が見える?

2014年12月17日 09:31 カテゴリ:最新のニュース

 

凸版開発のVR鑑賞システム、映画『みんなのアムステルダム国立美術館へ』公開記念特別展示

 

 

映画『みんなのアムステルダム国立美術館へ』の公開を記念して、凸版印刷株式会社が開発した絵画VR鑑賞システム《View Paint フェルメール「牛乳を注ぐ女」》の特別展示が、12月20日から1月17日まで、渋谷・ユーロスペース ロビーにて行なわれる。

 

透視図法の読み解きなど三次元空間を再現する制作プロセス

絵画のバーチャルリアリティ(VR)鑑賞システムである《View Paint》は、絵画の高精細デジタルアーカイブデータを作家特有のタッチを損なうことなく三次元CG化し、画面に描かれた空間を立体的に再現してディスプレイに表示するもの。コントローラの操作により、CG映像がリアルタイムに生成・表示されるため、絵画に描かれているモチーフを、あたかも絵画に入り込んだかのように360度自由な視点から鑑賞することが出来る。

 

第一弾として開発された《View Paint フェルメール「牛乳を注ぐ女」》は、アムステルダム国立美術館の中でもレンブラント「夜警」と並んで傑作と称される世界的な名画を、フェルメール研究の第一人者である美術史家・小林頼子氏の学術監修のもと、透視図法の読み解きや当時の博物資料・研究資料を用いて三次元CG化したもの。新たな鑑賞体験とともに、「画家はなぜこの構図を選んだのか?」「どのようなモチーフが描かれているのか?」など、本作に対する理解や想像を促進する画期的な技術として、2011年にアジアデジタルアート大賞エンターテインメント(産業応用)部門優秀賞を受賞するなど、今後の更なる展開に期待が寄せられている。

 

映画『みんなのアムステルダム国立美術館へ』は、オランダ最大の美術館が10年間も閉ざされた「事件」の顛末を追うばかりでなく、美術館に携わる個性あふれる人々の姿を生き生きと描き出した美術館ドキュメンタリーの決定版。美術館商売の裏側をのぞき込んだあとは、ぜひ先端的なデジタル技術が実現した名画の裏側にも眼差しを向けてみて欲しい。

 

映画『みんなのアムステルダム美術館へ』
監督:ウケ・ホーヘンダイク/出演:アムステルダム国立美術館の館長、学芸員、建築家、アムステルダム市民他
2014年/オランダ/カラー/97分/オランダ語・英語/原題:The New Rijksmuseum/
配給:ユーロスペース/後援:オランダ王国大使館、全日本博物館学会/賛同:オランダ政府観光局/協力:(株)JTBメディアリテーリング

 

【関連ページ】 美術館は誰のもの?『みんなのアムステルダム国立美術館へ』12月公開

 


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