【イベント】 トーハク春の恒例「博物館でお花見を」開催

2014年03月15日 15:00 カテゴリ:最新のニュース

 

庭園風景 エドヒガンシダレと茶室春草廬

庭園風景 エドヒガンシダレと茶室春草廬

 

東京国立博物館の春の恒例企画「博物館でお花見を」が今年も開催される。本イベントは同館の庭園開放(3月8日~4月13日)に合せて開催されるもので、幾種類もの桜が咲き誇る景色を楽しみながら、桜に彩られた絵画や陶磁、着物、漆工芸など日本美術の名品を鑑賞することが出来る。

 

「観桜図屏風(部分)」 住吉具慶筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵(西脇健治氏寄贈) 2014年2月25日(火)~4月6日(日)まで、本館8室にて展示

例年、多くの花見客で賑わう上野だが、同館庭園は意外な穴場スポットとして知られ、最近では外国人観光客向けのツアー経路に組み込まれることも多くなっている。カワヅザクラ、エドヒガン、ヤエベニヒガンなど植えられた桜は10種類以上。それぞれ表情の異なる桜が次々に花を咲かせる様は圧巻だ。

 

会期中、総合文化展では、桜にちなんだ名品を展示。『源氏物語』より、桜の季節を題材とした『絵合』帖を右隻に『胡蝶』帖を左隻に描いた狩野晴川院〈養信〉筆「源氏物語絵合・胡蝶図屏風」はじめ、優雅な花見を楽しむ公卿を描いた住吉具慶筆「観桜図屏風」 、鉢の内にも外にも満開の桜が描かれた仁阿弥道八作「色絵桜樹図透鉢」など、古今の名品に咲く桜を存分に楽しむことが出来るだろう。

 

「色絵桜樹図透鉢」仁阿弥道八作 江戸時代 19世紀 東京国立博物館蔵
2014年3月4日(火)~5月25日(日)まで、本館13室にて展示

その他、東博句会「花見で一句」や上野動物園、国立科学博物館との連携セミナー「動物博士とみる 美術になった動物、ならなかった動物」、桜をテーマとしたぬり絵や根付ワークショップ、スタンプラリーなど関連企画も充実。今年も日本美術の殿堂で、ぜひ世界一贅沢な花見を堪能してほしい。

 

特別展「支倉常長像と南蛮美術―400年前の日欧交流―」(2月11日~3月23日)、「開山・栄西禅師800年遠忌 特別展『栄西と建仁寺』」(3月25日~5月18日)にもあわせて足を運びたい。

 

東京国立博物館「博物館でお花見を」

【会期】 3月18日(火)~4月13日(日)

【会場】 東京国立博物館(東京都台東区上野公園13-9) ☎03-5777-8600

【休館】 月曜日

【開館時間】 9:30~17:00 ※3月28日以降の金曜日は20:00まで (入館は閉館の30分前まで)

【料金】 一般600円 大学生400円 ※4月以降一般620円 大学生410円

 

【関連リンク】 東京国立博物館

 

「新美術新聞」2014年2月21日号(第1338号)4面より

 


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