【大学】 「台湾・日本芸術文化交流事業」開幕式・レセプション開催 展示は10/30まで

2013年10月28日 17:55 カテゴリ:最新のニュース

 

「Do it yourself, Brain massage」展会場。中野岳の作品に触れる沈斯淳台北駐日経済文化代表処代表

「Do it yourself, Brain massage」展会場。中野岳の作品に触れる沈斯淳台北駐日経済文化代表処代表

東京藝術大学美術学部の企画による「台湾・日本芸術文化交流事業」が今年から2016年にかけて実施される。アジア芸術宣言の主旨に伴い、台湾との文化交流の促進や台湾文化に対する認識を高めることを目指すものである。初めての開催となる今年は、同校を舞台に展覧会とシンポジウムを開催。

 

開幕式とオープニングレセプションは、10月24日、同大構内食堂にて開催された。

 

宮田亮平学長、沈斯淳台北駐日経済文化代表処代表の挨拶に始まり、台日双方の参加作家が紹介された。「Do it yourself, Brain massage-可塑的な身体と術-」展(現代美術)を企画した大巻伸嗣准教授は、双方の若手作家が社会の変容をどのように捉えているか示すことが同展の主旨と説明し、8名の作家を紹介した。次いで「台湾・日本漆芸交流展-過去、現在そして未来-」展を企画した三田村有純教授が、台湾の漆の発展を築いたのは、同大の前身・東京美術学校を卒業し、漆を初めて台湾に伝えた山中公の教え子だったことに触れながら、中国語を交えて22名を紹介。作家遺族も含め、約100名が出席し、交流を深めた。

 

漆芸交流展参加作家と東京藝術大学関係者

漆芸交流展参加作家と東京藝術大学関係者

開幕式が始まる前に、出席者や新聞関係者は展覧会場を訪れ、作家の解説に聞き入り、パフォーマンスなどを見学した。

 

また10月23日に開催されたシンポジウム「社会と環境における可塑的なアートについて」では、大巻准教授が、台湾人は制作に至る経緯や背景を詳細に語るのに対し、日本人は技法に偏る傾向があるが、国際舞台で活躍するためには、プレゼンテーションの技を磨くことも必要と指摘した。

 

26日に開催されたシンポジウム「台湾の漆芸と東京美術学校」では、三田村教授が、台湾へ漆が伝わった経緯や交流の源流について講演、台湾の頼作明氏は歴史から今の発展を紐解き、王梅珍副教授、顧琪君講師は、台湾の漆芸の現況について発表、小椋範彦准教授は、同大の漆芸教育について発表した。

 

なお、「Do it yourself, Brain massage」展と「台湾・日本漆芸交流展」は、10月30日まで開催される。

 

【会期】 2013年10月23日(水)~30日(水)

【会場】 東京藝術大学(東京都台東区上野公園12-8)

▶「Do it yourself, Brain massage」展(美術学部絵画棟アートスペース1、2)☎050―5525―2163

▶「台湾・日本漆芸交流展」(東京藝術大学大学美術館陳列館)☎03―5777―8600

【開館時間】 10:00~17:00(入館は閉室30分前まで)

【料金】 無料

 


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