【受賞】 第25回高松宮殿下記念世界文化賞

2013年10月02日 16:04 カテゴリ:最新のニュース

 

第25回「高松宮殿下記念世界文化賞」受賞者決まる

絵画:ミケランジェロ・ピストレット氏 彫刻:アントニー・ゴームリー氏ら5部門に5氏、演劇・映像部門で 『ゴッドファーザー』のフランシス・F・コッポラ氏

 

世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」(公益財団法人日本美術協会主催)の第25回受賞者が決まり発表された

 

各部門、受賞者の略歴と授賞理由は次の通り。

 

ミケランジェロ・ピストレット氏

ミケランジェロ・ピストレット氏

〔絵画部門〕ミケランジェロ・ピストレット(1933年、イタリア・ビエッラ生まれ)

 

鏡のように磨かれた金属板に人物などを描いた「ミラー絵画」シリーズで世界的名声を得た。鏡面には見る人や周囲の空間が映り込み、作品と一体化、過去と現在、二次元と三次元が交錯する表現はその後の芸術理論の根底となる。60年代には前衛運動アルテ・ポーヴェラの中心作家となり現在までイタリアの現代美術を牽引。2013年ルーヴル美術館で回顧展を開催。

 

 

 

アントニー・ゴームリー氏

アントニー・ゴームリー氏

〔彫刻部門〕アントニー・ゴームリー(1950年、イギリス・ロンドン生まれ)

 

現代イギリスを代表する彫刻家。身長193cmの自らの身体を型取りした人体像で知られる。作品が置かれる空間、時間、自然との関係性を重視、展示全体を作品とし高い評価を得る。イギリス・リヴァプールの海岸線に配された有名な「アナザー・プレイス」ほか、作品は世界各地に恒久設置される。

 

 

 

デイヴィッド・チッパーフィールド氏

デイヴィッド・チッパーフィールド氏

〔建築部門〕デイヴィッド・チッパーフィールド(1953年イギリス・ロンドン生まれ)

 

建築の場所と対話し歴史・文化など土地の「文脈」を機能的な現代建築と融合、本質的な価値が光る設計で国際的に活躍する。80年代に日本で建築活動を開始、「借景」の概念など日本の文化と建築から影響を受けた。

 

 

 

プラシド・ドミンゴ氏

プラシド・ドミンゴ氏

〔音楽部門〕プラシド・ドミンゴ(1941年、スペイン・マドリード生まれ)

 

世界的テノール歌手・指揮者。8歳の時、スペインからメキシコに移住。イスラエル、アメリカで活躍、72歳の今も世界中で活動する。国際コンペ「オペラリア」を通じて後進も熱心に指導する。

 

 

 

フランシス・フォード・コッポラ氏

フランシス・フォード・コッポラ氏

〔演劇・映像部門〕フランシス・フォード・コッポラ(1939年、アメリカ・デトロイト生まれ)

 

監督、プロデューサー、脚本家として数々の名作を生み出してきた映画界の巨匠。戦争映画「パットン大戦車軍団」でアカデミー脚本賞を受賞。72年の「ゴッドファーザー」の世界的ヒットでメジャー監督の仲間入りを果たした。現在、3世代のイタリア系アメリカ人を描いた野心的大作を執筆中。

 

 

「新美術新聞」2013年10月1日号(1324号) 3面より

 


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