【東京都現代美術館】山口小夜子 未来を着る人

2015年03月24日 10:40 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

伝説のモデルに迫る

 

「三宅一生『馬の手網』を着る小夜子」 撮影:横須賀功光 1975年

「三宅一生『馬の手網』を着る小夜子」 撮影:横須賀功光 1975年

 

神秘的な東洋の美を体現するトップ・モデルとして、世界のモードを席巻した後も、「着ること」をテーマに異なるジャンルを横断するクリエーター、パフォーマーとして活躍した山口小夜子。その軌跡を振り返る展覧会が東京都現代美術館で開催される。

 

山口(1949~2007)は1972年にファッションモデルとしてパリ・コレクションに参加して以来、圧倒的な存在感で瞬く間にトップモデルとなり、パリおよびニューヨーク・コレクションで活躍。1973年より資生堂の専属モデルとして、日本人女性の美を国内外に印象付ける。1974年にはアメリカ、ニューズウィーク誌に「世界の4人のトップ・モデル」として紹介され、77年には「SAYOKO」マネキンが世界各国のショーウインドーを飾るブームとなった。1986年には山海塾とともに写真・映像作品「月/小夜子」を制作。1988年からは勅使川原三郎のダンスカンパニーKARASに参加(1996年まで)。1989年にNHK映画ファンタジー「カルメン」で国際エミー賞公演芸術部門優秀賞を受賞。その後、山海塾のオペラで衣装デザインなどを行ったほか、結城座とも人形デザインなどのコラボレーションを行うなど、クリエーターとしても数々の舞台に参加。2000 年代に入り、六本木SuperDeluxeなどのアンダー・グラウンドなスペースを舞台に、ファッション、映像、音楽、文学、舞踏など諸表現が融合するパフォーマンスを展開。生西康典、掛川康典、山川冬樹、宇川直宏、藤乃家舞、A.K.I. Productions、UA らとコラボレーションを行った。

 

生西康典+掛川康典  「H.I.S. Landscape」 (「六本木クロッシング」出品作品、森美術館、2004年)

生西康典+掛川康典 「H.I.S. Landscape」 (「六本木クロッシング」出品作品、森美術館、2004年)

 

今展では山口小夜子の軌跡を、雑誌や写真、スクラップブック、人形などの秘蔵資料、長らく専属モデルを務めた資生堂のアーカイヴにより、「SAYOKO」のイメージはいかにして作られたのかを探る展示と、宇川直宏、山川冬樹、生西康典、掛川康典、エキソニモという、山口の身辺で活動した後、現在のシーンで活躍する表現者たちが小夜子に捧げる新作インスタレーションとで構成。また、小夜子の急逝の直前に、新聞紙上で往復書簡を予定していた森村泰昌も、彼女に捧げる新作を出品する。

 

(左)「資生堂 舞」 ポスター 撮影:横須賀功光 AD:中村誠 1978年 (右)撮影:下村一喜 2005年

(左)「資生堂 舞」 ポスター 撮影:横須賀功光 AD:中村誠 1978年
(右)撮影:下村一喜 2005年

 

【会期】2015年4月11日(土)~6月28日(日)

【会場】東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1) TEL03-5777-8600

【休館】月曜(5月4日は開館)、5月7日(木)

【開館】10:00~18:00(入場は閉館30分前まで)

【料金】一般1,200円 大学生・専門学校生・65歳以上900円 中高生600円 小学生以下無料(保護者の同伴が必要)

【関連リンク】東京都現代美術館

 

《チケットプレゼント》

同展の招待券を5組10名様にプレゼントいたします。メールのタイトルに「山口小夜子展チケットプレゼント」とご記入の上、①郵便番号・住所 ③氏名 ④年齢 ⑤職業 ⑥当サイトへのご意見 ⑦今後当サイトで取り上げてほしいコンテンツ を以下のメールアドレスまでお送りください。

present@art-news.co.jp

締切:4月8日(水)必着  ※応募は締め切りました

 


関連記事

その他の記事